木材貿易と市場

中国の海南にある繊維板(ファイバーボード)の倉庫。国際市場への出荷準備が完了。ITTOは熱帯木材および木材製品の貿易と市場の透明性を促進している。写真提供: J.C. Claudon/ITTO

ITTOの主な使命は熱帯林の持続可能な経営と保全、ならびに持続可能な方法で管理し、合法的に伐採した森林を資源とする熱帯木材の国際貿易の拡大と多様化を促進することです。ITTOは「世界の木材状況に関する評価報告書」などを通じて、熱帯木材および熱帯木材製品の生産と取引に関するデータを収集し、分析し、情報の普及に努めています。この評価報告書は熱帯地方に重点を置いて、世界の木材生産と取引に関して入手可能な最新かつ信頼できる国際統計をまとめたものです。また、森林地域、森林経営、ITTO加盟国の経済の動向に関する情報も提供しています。 
 
ITTOのオンライン統計データベースには、丸太、製材、ベニヤ、合板などの16の主要木材製品の生産と取引についてITTOの生産国および消費国のすべての加盟国を含む83か国に関する時系列データ(1990年以降)がまとめられています。
 
ITTOは2週間ごとに熱帯木材市場レポートを発行し、世界中の最新の市場ニュースおよび価格動向についての情報を提供しています。レポートでは取引されている様々な熱帯木材種と付加価値製品についての気配値、ならびに世界中の木材市場における考察や傾向などを公表しています。
 
ITTOは、森林法施行、ガバナンスと貿易、熱帯木材種に関連した絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)の実施、そして欧州連合へ輸入されるFLEGT認証木材の独立市場監視など、木材の貿易と市場に関する諸問題に取り組んでいます。また、ITTOは熱帯木材および熱帯木材製品の側面に関する市場調査を実施し、森林データの収集と報告に関する能力構築を支援しています。 

ITTOの貿易諮問グループ(TAG)は世界中のあらゆる木材取引団体の代表者で構成されています。TAGは国際熱帯木材理事会の開催に併せて、貿易および市場関連トピックについて議論するための年次市場ディスカッションを開催しています。
 
Tropical Forest Update(熱帯林ニュースレター)は、熱帯林の保全と持続可能な開発を推進する目的で発行しており、特に熱帯林セクターに関連する市場動向に関して多く取り上げています。

ITTOは加盟国と共に競争力のある木材産業と熱帯木材製品の透明な取引を促進しています。

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