炭素隔離

熱帯林は長期に渡り炭素を貯蔵することができる。その貯蔵期間は何10年にも何世紀にもなり得る。写真撮影:G. Sanchez-Vigil
熱帯林は光合成を通じて相当量の炭素を隔離し、草木や土壌に貯蔵します。熱帯林が適切に経営されれば長期に渡り炭素を貯蔵することができ、その貯蔵期間は何10年、さらに何世紀にもなり得ます。
炭素は、森林の生育、再造林、再生を通じて、さらにアグロフォレストリーや牧草地での植林(シルボパストラルシステム)において隔離することができます。持続可能な森林経営によって森林劣化が回避されれば森林による炭素ストックは長期間維持されます。森林製品の生産を目的として持続可能な方法で収穫された森林は世界の炭素貯蔵量の増加にもつながります。
熱帯地域では、劣化した林地の再生や持続可能な木材生産によって隔離炭素量を増やすことができると考えられています。多くの場合、この力を引き出すには、土地と炭素の所有権が明確にされ、管轄地域と地域住民がその設置・経営する森林や樹木、また合法かつ持続可能な木材サプライチェーンから確実に恩恵を受けることが必要です。ITTOは熱帯地域の加盟国がこの条件を満たし他の課題を解決できるよう政策策定、キャパシティ・ビルディング、現地でのプロジェクト実施を通じて支援しています。
関連リンク
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ITTOプロジェクトにおける炭素利益の数量化に関する技術ガイド
(2015年発表の報告書)(英語)
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熱帯木材が関与する木材産品の会計処理及び気候変動緩和プロジェクト
(2012年発表の報告書)(英語)