コンゴ民主共和国環境・持続可能な開発省高官ら、ITTO事務局を訪問

2024年5月23日, 横浜

コンゴ民主共和国の代表団とJICA代表、ITTO職員。写真:M. Tsukui/ITTO

2024年5月23日:国際熱帯木材機関(ITTO)は本日、コンゴ民主共和国(DRC)環境・持続可能な開発省の高官10名を迎え、コンゴ民主共和国、アフリカ、そして世界における持続可能な森林経営(SFM)と持続可能な木材貿易の推進におけるITTOの機能と役割についてブリーフィングを行いました。

コンゴ民主共和国の政府高官らは、国際協力機構(JICA)が主催する森林と気候変動対策に関する10日間の研修プログラムに参加するため来日しました。 一行は、第20回コンゴ盆地森林パートナーシップ(CBFP)締約国会議に参加するために近々同国を訪問するシャーム・サックルITTO事務局長と面会を行いました。また、ITTOの職員から、熱帯林や熱帯木材の生産と貿易におけるITTOの優先課題や世界の政策動向についてブリーフィングを受け、専門的な情報を交換し合いました。

一行はITTOのミッション加盟国、組織、歴史、政策ガイドラインやポリシー・ブリーフ国際熱帯木材協定2006について認識を新たにしました。また、ITTOの4つのパイロットプログラム(合法的で持続可能なサプライチェーン生物多様性生態系サービス森林景観再生とレジリエントな生計、新たな課題とイノベーション)、世界の木材状況に関する隔年評価報告書市場情報サービスについてのブリーフィングを受けました。さらに、国連森林フォーラム、気候変動枠組条約、生物多様性条約、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、国連砂漠化対処条約などの国際プロセスへのITTOの関与についての説明も受けました。

世界の政策動向に関するプレゼンテーションでは、SFM熱帯林の持続可能な経営のためのITTO基準と指標気候変動の緩和と適応のためのSFMの重要性、熱帯木材生産国における持続可能な木材利用の促進、合法的で持続可能な熱帯木材サプライチェーン、森林破壊のない市場規制、キャパシティ・ビルディング、ITTOの世界木材指標に関する取り組み、来たるグローバル・リーガル&サステナブル・ティンバー・フォーラム2024、国境を越えた保全の取り組みなどが取り上げられました。

コンゴ民主共和国環境・持続可能な開発省のベンジャミン・バモニンガ・トイランベ事務次官は、一行の訪問を受け入れ、有意義なプレゼンテーションを提供したITTO事務局に感謝しました。

「ITTOの活動は、私たちの熱帯林の持続可能な経営のための指針となるものなので、今回訪問できることを、日本に来る前から楽しみにしていました。」とトイランベ事務次官は語りました。「私たちは、ITTOと再び良好な関係を築くための戦略策定をすでに検討し始めています。ITTO事務局長のキンシャサ訪問を歓迎し、さらなる検討を行うことを楽しみにしています。」

「私たちは、加盟国の政府関係者、さらにはITTOに真に関心を持つあらゆる関係者の本部への訪問を重視しています。」とサックル事務局長は述べました。「ITTOの運営の礎となる現行の国際熱帯木材協定を2029年まで延長する決定が間近に迫っていること、また、私が出席するCBPFの第20回締約国会議がキンシャサで開催されることを考えると、特にそのように思います。」

サックル事務局長は、情報、意見、見解の継続的な交換は極めて重要であり、加盟国の利益に貢献するITTOの活動を強化し、ITTOの役割と機能に対する理解を深める以外の何物でもないと述べました。

「私たちは、コンゴ民主共和国政府に対し、ITTOとさらに協力し、熱帯林経営と熱帯木材・木材製品セクターを支援するため、国家的・地域的優先事項に関して協力するよう強く求めます。」とサックル事務局長は述べました。

サックル事務局長はJICAとコンゴ民主共和国政府に対して、今回の有意義で生産的なセッションのために関係者を受け入れる機会を与えてくれたことを感謝しました。