GTIレポート:圧力下にある木材産業、輸出多角化を模索
2026年1月20日, 横浜
ブラジル・ベレンにおける規格外貨物の輸送作業。© Teak Resource Company
最新の世界木材指標(Global Timber Index: GTI)の報告書によると、多くの国で、木材産業は逆風に直面しつつも、輸出先の多角化に向けた突破口を積極的に模索しているようです。ITTOが支援するGTIは、アフリカ、アジア、および中南米のパイロット国における木材部門の動向を追跡しています。
GTIのパイロット国10か国のうち、50%の基準値を上回ったのはガーナ(56.6%)のみで、これは同国の木材セクターが上昇傾向にあることを示しています。他の国々は引き続き縮小傾向にとどまりました。中国(49.9%)、コンゴ共和国(48.0%)、メキシコ(48.0%)、およびブラジル(47.9%)は基準値に近い数値を記録し、比較的安定した状況と言えます。タイ(46.8%)、インドネシア(46.3%)、及びエクアドル(46.3%)は中程度の縮小を示しています。ガボン(34.6%)およびマレーシア(29.5%)は低い数値を記録し、木材セクターにおける大幅な落ち込みを示唆しています。
国別のサブインデックスでは、今月、輸出市場の動向が顕著な明るい材料として示されました。ガボンおよびタイでは、輸出市場が縮小から大幅な拡大へと転じました。ブラジルでは輸出受注が3か月連続で増加し、インドネシア、コンゴ共和国、およびメキシコの輸出市場は安定を維持しました。
また、サブインデックスによると、ガーナでは伐採量が数か月連続で増加した一方、生産量はガーナおよび中国の両国で増加しました。さらに、新規受注はインドネシア、メキシコ、および中国で前月比の増加を記録しました。
専門別サブインデックスは、12月における全体的な縮小も示しています。GTI生産者指数(GTI-Producers Index)は46.3%、GTI木質パネル指数(GTI-Woodbased Panel Index)は45.2%でした。
GTIパイロット国は、輸出市場の多角化を積極的に進めています。12月21日には、インドネシア政府がユーラシア経済連合と自由貿易協定を締結し、従来とは異なる市場向けの家具輸出の拡大が期待されています。マレーシア貿易開発公社は、米国の家庭用品向け電子商取引プラットフォームと提携し、地元企業による米国向けオンライン販売の拡大を支援しました。一方、ブラジルの木材産業は、米国の関税引上げによる輸出圧力に対抗するため、中国や欧州連合(EU)などの市場を積極的に模索しています。
木材および家具産業を取り巻く国際的な事業環境は、引き続き複雑かつ不安定な状況にあります。今月は、複数のGTIパイロット国において関税および貿易政策の重要な調整が行われました。例えば、中国は海南自由貿易港における関税免除の対象を、ほぼすべての木材原材料に拡大しました。また、メキシコは、自由貿易協定(FTA)を締結していない国からの家具輸入に対する関税を25~35%に引き上げました。
GTI月間レポート Report, GTI-Producersレポート and GTI-WBPレポート(すべて英語)はwww.itto.int/ja/gti/から無料で入手することができます。
