ITTOとTEAKNET、隔月のウェビナーで持続可能な小規模チーク生産を推進
2025年4月8日, 横浜
Paula SARIGUMBA

タイ、ランパンのチーク苗床で作業を行う農業従事者。写真: ITTO
ITTOの代表的なプロジェクトのひとつ、小規模農業従事者によるチーク生産を促進する取組では、関係者が知識を交換し、成功事例を共有し、高価値木材の合法かつ持続可能なサプライチェーン構築における課題に対応できるよう、連続オンラインセミナーを開始しました。
国際チーク情報ネットワーク(TEAKNET)の協力により、2025年2月14日に、隔月で実施される全12回のウェビナーの初回が開催されました。アジア太平洋地域と西アフリカ全域から70名以上が参加しました。
ジェニファー・コンジェITTO事務局次長(森林経営)は、出席者の多さを称えました。
「この連続ウェビナーが、皆様にとって最新の情報や知識、成功事例を交換する場となることを願っています。」とコンジェ事務局次長は開会の挨拶で述べました。
ウェビナーは、小規模農業従事者、林業当局、学術パートナーが、チークをはじめとする高価値木材のサプライチェーンにおける知識とイノベーションを促進するための共同学習プラットフォームを構築することを目的としています。議論されるトピックには、高品質素材の調達、病害虫防除、火災管理、認証、合法性、カーボンファイナンスやその他のインセンティブの役割などが含まれています。
本連続ウェビナーは、ITTOプロジェクト 「熱帯地域の小規模農業従事者やコミュニティによるチークや他の貴重な樹種プランテーションにおける高品質な木材の生産の促進(Promoting Quality Timber Production in Smallholder and Community-based Teak and Other Valuable Species Plantations in the Tropics.)」の第2フェーズの一環である。ドイツ政府の支援を受けているこのプロジェクトは、カンボジア、インド、インドネシア、タイ、トーゴ、ベトナムで2023年から実施されています。
同プロジェクトは、持続可能なプランテーションの経営、バリューチェーンの強化、木材生産の合法性と認証の確保に焦点を当てています。小規模農業従事者や森林に依存するコミュニティの能力を高めることで、高品質な木材の供給と持続可能な生活の促進を目指しています。
2019年から2022年にかけて実施されたプロジェクトの第1フェーズでは、大メコン圏におけるチーク林の保全と持続可能な経営、合法で持続可能な木材サプライチェーンの確立のために、カンボジア、ラオス人民民主共和国、ミャンマー、タイ、ベトナムに支援を提供しました。
「持続可能なチーク生産に関するこのウェビナーは、チークのバリューチェーン全体から多様な視点と貴重な知識を集め、大成功を収めました。」とシャーム・サックルITTO事務局長は語りました。
さらにサックル事務局長は「このイベントから得られた知見と成果が、今年後半にインドで開催される第5回世界チーク会議(5th World Teak Conference)での議論に有意義に貢献するとともに、各国におけるチークの経営と貿易のより持続可能で包括的なアプローチを支援することが期待されます」と述べました。
第2回ウェビナーは2025年4月22日(バンコク時間15時)に予定されており、専門家のヤソーダ・ラマサミー博士(インド)とスワン・タンミッチャロエン博士(タイ)が、高級チーク生産のための高品質な植栽素材に関する知識を提供します。
第2回ウェビナーへの参加登録はこちらから(英語): https://www.itto.int/events/2025/04/22/webinar_quality_planting_materials_for_premium_teak_production