コンゴ盆地における林業研修に関する国際会議が開幕

2018年3月6日

Alvine Fotso, forestry student at the Centre Régional d'Enseignement 林業研修に関する国際会議において、カメルーンのthe Centre Régional d'Enseignement Spécialisé en Agriculture (CRESA)で林業を学ぶ学生のAlvine Fotso氏が質問をする様子。写真提供: R. Carrillo/ITTO

世界でも有数の生物多様性の宝庫であるコンゴ盆地の森林保全を確保するには、熟練した人材が必要とされています。これを中心議題として、本日3月5日にカメルーンのドゥアラで林業研修に関する国際会議「コンゴ盆地の森林の持続可能な経営に向けた研修の課題」が開幕しました。

コンゴ盆地には、世界で2番目の規模の熱帯林(面積は200万平方キロメートル以上)が広がっています。会議の開会式で、ゲアハート・ディタレITTO事務局長は森林経営を改善し、木材加工の効率を高め、最先端の用途向けに木材を使用するために、訓練を積んだ人材の重要性を強調しました。また、今回の会議で大学レベルでの訓練用とITTOの持続可能な熱帯林経営のための基準と指標を含む持続可能な森林経営(SFM)の技術的側面に焦点を当てたトレーニングモジュールの革新的なアプローチについても述べました。

このトレーニングモジュールは、ITTOの資金提供プロジェクト「SFMに関する研修を提供するための中央アフリカ森林環境研修機関ネットワーク(RIFFEAC)の林業訓練機関の能力育成」(PD 456/07 Rev.4 (F))の下で開発されました。ディーターリ事務局長は、カメルーン、中央アフリカ共和国、コンゴ、コンゴ民主共和国、ガボンの7つの訓練機関を支援し、カリキュラムと施設を改善するというこのプロジェクトの役割について触れ、さらにベルギー、日本、スイスの各国政府に対し、プロジェクトへの資金援助に対して感謝の意を表しました。

中央アフリカ森林委員会(COMIFAC)のレイモンド・ンドバ・ンゴエ事務局長は、このプロジェクトがCOMIFACのコンバージェンス計画、特にトレーニングと能力育成事業に実質的に貢献していると述べました。

カメルーン政府とコンゴ政府の代表は、トレーニングモジュールを林業に関する最新の進展および新しい課題とともに常にカリキュラムを最新の状態に保つ関連性を述べる一方で、国際協力機構(JICA)カメルーン事務所長の増田淳子氏は、ITTO、JICA、RIFFEAC、コンゴ盆地諸国間の実りある協力の下で、準地域の現実に即したトレーニングモジュールが開発できただけでなく、同地域5カ国のトレーニング機関施設や設備、資料なども改善されことは喜ばしいことだと述べました。

会議で期待される成果は次のとおりです。
  • 準地域における林業および環境トレーニングに関連する重要性、脅威および機会に対する意識の向上。
  • 研修プログラムにおける参照トレーニングモジュールの知識とメインストリーミングの改善。
  • 林業トレーニングの問題を解決し、そのような問題がもたらす機会を引き出すためのRIFFEAC加盟機関の能力向上。
  • 準地域のトレーニング機関における参照トレーニングモジュールの実施に対する支援強化。
  • RIFFEAC機関の発展のための戦略的提携とパートナーシップの統合。
本会議はITTOプロジェクトPD 456/07 Rev.4 (F)の一環として、RIFFEACとITTOの共催ならびにカメルーン野生動物・森林省(MINFOF)の後援により開催されました。

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