希少種ボルネオヤマネコがPulong Tau国立公園付近で発見される

Pulong Tau 国立公園(PTNP)のボルネオヤマネコ

世界で最も希少なネコの一種類である、ボルネオヤマネコ(Catopuma badia)がマレーシア、サラワク州のPulong Tau国立公園付近のBatu LawiとLong Repung地域で発見されました。この固有種であるボルネオヤマネコはサラワク州で完全に保護されており、IUCNのレッドリストで絶滅危惧IB類に分類されており、CITES付属書IIにも掲載されています。
ボルネオヤマネコは、通常大きなイエネコと同程度の大きさですが、しっぽが長く赤茶色か灰色の毛並みをしています。今回撮影された3枚の写真は、ITTOが実施を支援しているPulong Tau NP フェーズII プロジェクトのもと、サラワク州森林当局とサラワク森林コーポレーションが仕掛けたカメラによって捉えられたものです。このカメラ撮影の仕掛けはサラワク木材協会(Sarawak Timber Association )によって支援を受けました。 
サラワク州で最後の野生ボルネオヤマネコが目撃されたのは、UNIMASと開始された共同研究において2003年にLanjak Entimau野生保護区(この保護区の管理はまたITTOが資金提供を行った一連のプロジェクトによって支援を受けたものです)で撮影されたものが最後でした。これらの写真以外のほとんどの情報は、様々な情報源による歴史的記録物や、形態学的記述と逸話から成り立っています。 
Pulong Tau 国立公園はサラワク州北西部のMiriとLimbang地域の北部高地に位置しています。2005年には、およそ60000ヘクタールの原生雨林を保護するとの公表がありました。この国立公園には、サラワク州で一番高い(2,424メートル) Murud山とTama Abu域も入っています。この地域はITTOがインドネシアの東カリマンタンにあるKayan Mentarang国立公園とともに支援した越境生物多様性保全プロジェクト地域で、サラワク州の森林当局が実施を行いました。本プロジェクトの資金提供国は以下に示しているとおりです;また技術提供はスイスの団体Intercooperationが行いました。 
ボルネオヤマネコの存在はさらにPulong Tau国立公園がその高地での豊富な生物多様性(その多くの種がその土地の固有種や、希少性がある、また絶滅の危機に瀕している)の宝庫としての重要性を高めることになるでしょう。 

プロジェクト資金提供国: スイス(SECO)、日本、アメリカ合衆国、ノルウェー