ITTO、UNFF20で戦略的森林パートナーシップを推進

2025年5月6日, ニューヨーク

ITTOはUNFF20の期間中、持続可能な森林経営を世界的に推進するため、政策対話とパートナーシップに積極的に取り組みました。写真: Ramon Carillo/ITTO

国際熱帯木材機関(ITTO)は、2025年5月5日から9日までニューヨークの国連本部で開催中の国連森林フォーラム第20回会合(20th session of the United Nations Forum on Forests: UNFF20)に積極的に参加しています。この重要な国際会議は国連経済社会理事会(United Nations Economic and Social Council: ECOSOC)の下、世界森林目標および国連森林戦略計画2017-2030(UN Strategic Plan for Forests 2017–2030)に向けた進捗状況のレビューに焦点を当てており、今回のセッションでは目標1、3、5(森林減少の阻止、持続可能な森林経営の促進、森林ガバナンスの強化)を中心にしています。

シャーム・サックルITTO事務局長は、様々なハイレベルディスカッションやイベントに参加し、持続可能な熱帯林業へのITTOの貢献と、国際的な森林ソリューションのための協力的パートナーシップを強化しました。

フォーラム初日、ITTOは国際竹籐ネットワーク(International Bamboo and Rattan Organisation: INBAR)主催のサイドイベント「持続可能な森林ガバナンスを通じた国際貿易における木材と竹の可能性の解放」に積極的に参加しました。サックル事務局長は発言を行い、竹に関するITTOプロジェクト・ポートフォリオの広さと深さを紹介しました。また数々のITTOプロジェクトが貴重な教訓、技術的知識、政策的洞察をもたらしており、竹と木材を持続可能な貿易の枠組みに統合するための幅広い取り組みに情報を提供できると述べました。市場認知の向上を目指す広域市場認知連合(Broader Market Recognition Coalition: BMRC)の議長のクリスディアント・スギヤント博士は、BMRCはITTOとの協力関係を強化するつもりであると述べ、これに対しサックル事務局長は、これらの取組の成果を基にした今後の約束を歓迎しました。 

シャーム・サックルITTO事務局長は、様々なハイレベルディスカッションやイベントに参加し、持続可能な熱帯林業へのITTOの貢献と、国際的な森林ソリューションのための協力的パートナーシップを紹介しました。写真: Ramon Carillo/ITTO

午後のプレナリーセッションでは、議題3 (i)の下、サックル事務局長がUNFFのテーマ別優先事項の達成に向けた森林に関する協調パートナーシップ(Collaborative Partnership on Forests: CPF)とそのメンバー組織の貢献について発言を行いました。CPF作業計画の下でのITTOの貢献に関する最新情報を提供し、持続可能な森林経営の強化、合法的で持続可能なサプライチェーンに関する活動の強化、熱帯加盟国における能力開発の強化におけるITTOの努力を強調しました。サックル事務局長の声明は、国連システム全体での協力と知識の共有に対するITTOの継続的なコミットメントを映し出すものでした。サックル事務局長は加盟国に対し、長年にわたって実施されたプロジェクトの成功に基づき、ITTOの活動を強力に支援するよう強く要請しました。

ITTOはまた、UNFF20のサイドラインとして開催されたCPF会議にも参加し、包括的な森林火災ツールキットの開発におけるITTOの活動についてCPFパートナーに最新情報を提供しました。このツールキットは、山火事への備えと対応において熱帯諸国を支援することを目的としており、森林の持続可能性に対する最も差し迫った脅威のひとつに取り組むITTOの実践的なアプローチに対応するものです。

議題3 (a)のディスカッションで、コスタリカの代表のホルヘ・マリオ・ロドリゲス氏は、ITTOが同国の森林に関する取組を長年支援してきたことを賞賛しました。同代表は、コスタリカがITTOの支援を通じて、二次林の持続可能な経営と商業的森林再生の取組の活性化を目指したイニシアティブを進めていると説明しました。ロドリゲス氏は、これらの取組が、国内の木材需要を持続的に満たすと同時に、森林減少への対応に貢献していると強調しました。

「コスタリカは、独自のイニシアティブと国家投資、そしてITTOの支援により、国内の二次林の持続可能な経営と商業植林の活性化に関するプロジェクトを実施しています。」とロドリゲス氏は述べました。

「コスタリカは、独自のイニシアティブと国家投資、そしてITTOの支援により、国内の二次林の持続可能な経営と商業植林の活性化に関するプロジェクトを実施しています。」とロドリゲス氏は述べました。 写真: Ramon Carillo/ITTO

He noted that, as a result of these partnerships and the successful implementation of the ITTO-supported project, Costa Rica has launched several impactful initiatives, including developing a national timber construction code and implementing a national wood legality certification system. He highlighted recent regulations to ensure public institutions verify the legal origin of timber purchases, pointing out that these measures are increasing the value and profitability of the forestry sector while supporting rural economic development and improving conditions for forest producers.

同氏は、これらのパートナーシップとITTO支援プロジェクトが成功裏に実施された結果を受け、コスタリカは、木材建設に関する国家規約の開発や国家木材合法性認証制度の実施など、いくつかの影響力のあるイニシアティブを開始したと述べました。同氏は、公的機関が木材購入の合法的な原産地を確認するための最近の規制を紹介し、これらの措置が林業部門の価値と収益性を高めると同時に、農村部の経済開発を支援し、森林生産者の条件を改善していると指摘しました。

ITTOは、CPFメンバー、INBAR、およびコスタリカのような加盟国との強力なパートナーシップを通じて、熱帯林をより持続可能で回復力のある社会のための重要な生態系および重要な経済資産として捉え続けています。

主要なサイドイベントや政策対話への参加など、UNFF20におけるITTOの継続的な関与に焦点を当てた今後の報道にご期待ください。