10月の中国木材市場は拡大、需給ともに好転

2023年11月20日

中国・北京の家具ショッピングセンター。写真: Tan Xiufeng

2023年11月20日:本日発表された世界木材指標(Global Timber Index:GTI)レポートの2023年10月版では、中国の木材産業の受注と生産は前月に増加したことが示されました。GTIレポートは世界7カ国の木材セクターを追跡調査しています。

中国のGTI値は、10月に17.9ポイント上昇し、55.2%となりました(50%を超えるGTI値は、そのセクターの成長を示す)。中国政府は今年初めから、「家庭用家具の消費促進措置に関する通知」や「個人住宅ローンにおける2軒目住宅認定基準の最適化に関する通知」など、不動産および家庭用家具産業の発展を支援するため、次々に政策を展開してきました。これらの政策は、中国木材市場の成長促進に影響を及ぼしているようです。

ブラジルの新規輸出受注に関するGTIサブインデックスは10月に15.8ポイント上昇し、伐採、生産、受注の全てにおいて減少傾向が鈍化する兆候が見られました。

コンゴの伐採に関するGTIサブインデックスは6.5ポイント上昇し、木材供給が若干改善したことを示しています。インドネシアの10 月の新規受注に関するサブインデックスは14.8 ポイント上昇し、需要の改善を示唆しました。

他のパイロット国には、あまり良いニュースがありませんでした。ガボン、マレーシア、メキシコのGTI指数は10月も50%を下回っており、丸太、合板、木材製品、その他の製品の販売量の低迷、市場価格の下落を示しています。

GTIパイロット国の企業は、木材産業の発展を促進するための新しいアイデアや提案を発表しました。例えば、メキシコの企業は、政府機関に対し、規制の変更に関する定期的なトレーニングを提供するよう提案し、また、製造業者と原材料の供給業者との貿易における関係強化を提案しました。ブラジルの企業は、港でのコストを最小限に抑える手段として、完成品の内部保管の分析を行うよう提案しました。マレーシアの企業は、プランテーションベースの製材の新市場を探したいと考えています。

GTIマンスリーレポートは、www.itto.int/ja/gti から無料でご覧いただけます。

最新のGTIレポート(英語)はこちらからダウンロードできます。