GTI: 5月の世界の木材市場でガーナが好調を示す
2025年6月18日, 横浜

ガーナのログズ・アンド・ランバー・リミテッドの操業状況。写真: Peter Zormelo
世界木材指標(GTI)レポートによると、5月、ガーナ、中国を含む主要国における木材セクターはさらに成長を遂げた一方、ブラジルやマレーシアなど他の国々は依然として低迷が続きました。
ITTOが支援するGTIは、パイロット国における木材産業の動向を追跡しており、ガーナは66.8%で、5ヶ月連続のプラス成長を示し、活発な活動を示しています。中国とメキシコのGTIはそれぞれ58.5%と50.2%で、いずれも基準値の50%を上回り、3ヶ月連続のプラス成長を示しました。
一方、ガボン(46.2%)、タイ(46.2%)、コンゴ共和国(42.7%)、ブラジル(32.2%)、マレーシア(23.9%)の値は50%を下回り、これらの国における木材業界全体の縮小傾向を示しています。
一部の国別のサブインデックスでは明るい兆候もみられました。例えば、ガーナとメキシコの伐採量は3ヶ月連続で増加。ガボンの生産量は前月比で大幅に増加し、在庫調整圧力が緩和しました。タイの国内市場は改善し、中国は輸出注文が3ヶ月連続で増加しました。
5月のGTI-木質パネル指数(GTI-Woodbased Panel Index)は50.5%で、サブセクター全体が安定していることを示しました。一方、GTI-生産者指数(GTI-Producers Index)は39.1%で、その分野の弱さを示唆しています。
5月のGTIレポートには、EUの森林減少防止に関する規則(EUDR)に基づく森林破壊リスクによる国別分類を含む市場動向も取り上げられています。GTIパイロット国の中で、ブラジル、インドネシア、マレーシア、メキシコはEUDRにおける標準リスクカテゴリーに分類され、中国、ガボン、ガーナ、コンゴ共和国は低リスクに分類されています。
また、ブラジルとマレーシアを含む各国が、米国の関税政策に対応して原産地監視措置を強化する動きも報告されています。
5月のレポートでは、法的かつ持続可能な木材貿易の優良事例に関するケーススタディシリーズの一環として、ガボンの統合型輸出戦略が紹介されています。
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