ペルーで火災管理改善プロジェクト開始

2021年7月28日

ペルーでは農業目的の無規制の野焼きが山火事の主な原因となっている。写真撮影:SERFOR

横浜、2021728日:ペルーの山火事の脅威に統合型火災管理を通じて取組むITTOプロジェクトが正式に開始しました。

7月9日にペルー国立森林野生動物局(National Forest and Wildlife Service:SERFOR)主催によるオンラインイベントで開始されたプロジェクトは、山火事による被害が多いカハルマカ(Cajamarca)州、ワヌコ(Huanuco)州、フニン(Junin)州、パスコ(Pasco)県及びウカヤリ(Ucayali)州を対象地域としています。ペルーでは毎年800件もの山火事の事案が発生しており、その主な原因は農業目的の無規制の野焼きで、環境、生物多様性及び人々の健康に深刻な悪影響を及ぼしています。

プロジェクト開始イベントで、シャーム・サックルITTO事務局次長は、ペルーの森林における火災管理改善を目指すSERFORの活動を評価しました。

サックル氏は、「気候変動は熱帯地域にも深刻な課題として迫っており、頻発する森林火災はこの影響と言ってよいでしょう。国際社会が火災管理の課題解決に向けた熱帯諸国の取組に協力することは非常に重要です。」と話しました。

本プロジェクトの期待される成果として、森林火災とこれが引き起こす森林減少の抑制、農業・林業方法の改善、火災の予防・管理・早期応答プロトコルの強化、消防能力の強化、効率的な早期警戒・モニタリングシステムの設置、森林火災の対応と予防における利害関係者間の効果的な連携と相乗効果の発現、火災管理に関する啓発及び温室効果ガスの削減があげられます。

地域住民、先住民グループ、農業従事者、消防隊、NGO、地方自治体や国家機関が全て本プロジェクトの参加者そして裨益者となることが期待されています。

プロジェクト開始イベントで、SERFOR職員は、熱帯地域における森林火災管理に向けた日本国政府の緊急資金協力及びITTOの継続的な支援に感謝の意を表しました。

サックル氏は、ITTOとSERFORは長くパートナー関係を築いてきましたが、本プロジェクトはその歴史に新たな一ページを加えます、と述べました。

「本プロジェクトで国及び地域レベルの火災予防・早期応答能力が向上し、ペルーの森林火災の減少につながることが期待されます。」とサックル氏は続けました。

また、サックル氏は、仙台防災枠組 2015-2030(Sendai Framework for Disaster Risk Reduction 2015–2030)、気候変動に関するパリ協定(Paris Agreement on climate change)、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)への本プロジェクトの寄与が期待されるとの認識を示しました。さらに、2019年にブラジルで開催された第7回国際原野火災会議(International Wildland Fire Conference)及び熱帯森林の火災管理についてのITTOガイドライン(ITTO Guidelines on Fire Management in Tropical Forest)(英語)でも述べられた、有効な火災防止プログラムの一要素としてのモニタリング・評価システムの重要性を強調しました。

本プロジェクトはITTOの二カ年事業計画 2021-2022(Biennial Work Programme 2021-2022)に盛り込まれている森林・土地火災管理におけるキャパシティビルディング活動として実施されます。

本イベントに関するSERFORの報道を読む (スペイン語)

活動関連文書をダウンロードする(英語)

 





 

関連するSDGs

 

統合型火災管理における国と地方の両方の能力向上により、森林火災の減少につながり、温室効果ガスの削減も期待されます。

山火事が減ることで環境、生物多様性及び人々の健康に好ましい効果が期待できます。