映像でペルーの貴重な熱帯乾燥林について啓発

2020年12月9日

ペルー北部にある劣化した熱帯乾燥林 写真撮影:© D. Yarlaque

ITTOプロジェクトがペルー北部で危機に瀕する熱帯乾燥林についての認識を高めその保全の一助となることを目的とした動画を5種類発表しました。動画に共通して込められたメッセージは、持続可能な方法で経営された乾燥林は、生計手段の源となり、砂漠化から守り、干ばつの影響を緩和し、気候変動の負の影響に対する人々の強靭性を強化するということです。

研究・統合型開発連合(AIDER)を実施機関とするITTOプロジェクト「ペルー北部海岸における持続可能な熱帯乾燥林の経営に向けたキャパシティビルディング(原題:Capacity building for the sustainable management of tropical dry forests on the north coast of Peru)」[PD 741/14 Rev.3 (F)] は、広範囲に渡る熱帯乾燥林を有するピウラ(Piura)、ランバイェケ(Lambayeque)、トゥンベス(Tumbes)の3県で活動しました。

ペルーの熱帯乾燥林は、乾燥、高い人口密度、分断、都市地域への近さ、農産業の影響により著しく脅かされています。また、熱帯乾燥林についての研究がほとんど行われていないことから、熱帯乾燥林地域に関する妥当な意思決定や公共政策の策定の参考となるような情報が不足していたり不完全なままであったりします。ITTOプロジェクトが作成した動画はこの貴重は資源を持続可能な方法で経営するのに大切な要素を考察しています。

ITTOプロジェクトは主に次のような活動を実施しました:

  • ペルーの乾燥林に関する情報を生み利害関係者に提供
     
  • 乾燥林の重要性について、乾燥林の生態系機能に明るくない利用者やその他の利害関係者の認識を向上
  • 関係を強化し森林経営への新たなアプローチについての学びを促すことを目的に、地域レベルと国レベルの職員間、および、政府、民間企業、市民社会を代表する利害関係者間の対話促進を支援
     
  • ペルー国家森林野生生物庁(SERFOR)およびその戦略的パートナーが相乗効果の発現を目指して主導するキャパシティ・ビルディングのイニシアティブを通じたネットワーク・パートナーシップ構築を促進

ビデオを視聴する(スペイン語、英語の字幕)