ITTOとTRAFFICがパートナーシップを強化

2016年10月3日

共に違法木材貿易に立ち向かう:TRAFFICエグゼクティブディレクターのスティーブン・ブロード氏(左)とITTO事務局長代行スティーブン・ジョンソン氏(右)。ITTOとTRAFFICの協力を強化するために覚書に署名。写真提供:K. Ishii(ITTO事務局)

2016年10月3日、ITTOとTRAFFIC(トラフィック)は熱帯林資源の保全と持続可能な経営と利用を推進し、野生生物の違法取引や森林関連の犯罪に対処するという共通の目標に向かうために覚書を締結しました。
 
本覚書は、南アフリカのヨハネスブルグで開催中の第17回絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES)締約国会議に合わせて ITTO事務局長代行のスティーブン・ジョンソン博士とTRAFFICエグゼクティブディレクターのスティーブン・ブロード氏によって締結されました。このCITES会議では多数の木材関連の提案書や作業文書について議論と交渉が行われています。
 
「TRAFFICとの覚書締結によってITTOは森林や野生生物に関連する犯罪に対して新たな展開をもたらしてくれることでしょう。こうした犯罪は森林貿易や経営の持続可能性を阻害しているものですから」とジョンソン博士は述べ、さらに次のように話しました。「今回の覚書の締結は、確実に木材貿易が持続可能で木材は持続的に管理された森林から得たものとなるようにCITESや他機関との協力で行う私たちの事業を補完してくれることと思います」。
 
TRAFFIC(トラフィック)は生物多様性の保全と持続可能な開発との関連で、野生動植物の取引に関して世界的に活躍する非政府組織です。
 
「木材は世界的に最も貴重な野生由来の産品なのです」とブロード氏は語り、「この覚書の締結を通して、TRAFFICとITTOはこの貴重な天然資源である木材の保全と持続可能な経営について我々は協力を強化していきます」と述べました。