コスタリカにおける林業関連許可に関する新ガイドブックが持続可能な熱帯林業を支援

2025年10月3日, サンカルロス

2025年10月2日、サンカルロス - コスタリカ当局は、ITTOプロジェクトの支援を受け、林業関連許可の申請および発行手続きを円滑化するためのガイドブックを発表しました。同取組は、同国北部における地元木材セクターの発展と森林破壊対策を目指すものです。

同ガイドブックは、サンカルロス森林開発委員会(Forestry Development Commission Association of San Carlos : CODEFORSA)、コスタリカ国家保護区システム(Costa Rica’s National System of Conservation Areas: SINAC)、アレナル・ウエタル・ノルテ保護区管理局(Conservation Area of Arenal Huertar Norte: ACAHN)によって作成されました。

同書は、韓国政府の資金提供によるITTOプロジェクトPD931/23 (F)「コスタリカ北部地域における能力構築と規制改善を通じた持続可能な森林経営および地域内木材消費の促進」(Promoting sustainable forest management and local wood consumption through capacity building and improved regulations in the North Zone, Costa Rica)の成果物です。

「持続可能な木材の価値を認識することが、熱帯林を維持する鍵です。」とプロジェクトコーディネーターのホセ・アルベルト・ビジャロボス・キロス氏は述べました。「この新しいガイドブックは、小規模林業経営者やその他の森林利用者が、森林地を他の用途に転用せずに利益を得られるようにする重要な一歩です。」

コスタリカ・ウエタル・ノルテ地域で、森林経営ユニットがプロジェクト資金を活用して実施した伐採活動を視察するプロジェクトコーディネーターのホセ・ビジャロボス氏。© Axel Chavarría/CODEFORSA

ガイドブックでは、コスタリカ北部(国内の木材生産の大部分を担う地域)の保全を目的としてSINACが管理する行政区域であるACAHNの4つの地方事務所から、森林関係の各種の許可を取得するための手順と要件を示しています。

同書は森林経営計画や伐採許可の承認を担当する職員、森林所有者、森林監視員、森林科学専門家向けの参考文書として作成されました。

小規模所有者に関する許可、森林調査、原生林・二次林の管理、原産地証明書、木材輸送、林業登録などのテーマに関するガイドラインを掲載しています。

コスタリカ北部における持続可能な森林経営計画(SFMP)下で管理された森林からの木材。伐採の影響は森林総面積の11%未満に抑えられ、保全と持続可能性が確保されています。© Axel Chavarría/CODEFORSA

CODEFORSAが実施するITTOの広範なプロジェクトは、持続可能な森林経営手法の知識普及・実践促進、規制強化、木材の地域需要喚起などを通じ、森林所有者の収入を支援し、コスタリカ北部の森林減少へ対応することを目的としています。

ITTOのミッションは、最も支援が必要なところに資源を集中させることで加盟国の森林課題対応能力を構築することです。コスタリカにおける本ガイドブックは、的を絞った国際支援がガバナンスを強化し、地元の利害関係者をエンパワーし、持続可能な森林経営を推進しながら、生計を豊かにすることができることの好例です。」とシャーム・サックルITTO事務局長は述べました。

ガイドブックはこちらからご覧いただくことができます(スペイン語)。