Japan funds US$1.4 million project to stimulate intra-African timber trade and sustainable management of African forests

2 March 2015

輸出向けの製材品。アフリカ地域には、森林資源が豊かな国が多いにもかかわらず、木材・木製品は輸入されているのです。写真:ITTO

2015年3月2日、横浜:日本政府が拠出した140万ドルの新たなITTOプロジェクト、それは、熱帯木材・木製品の付加価値の向上、高次加工化とアフリカ域内貿易の拡大を通じ、アフリカの社会経済の発展と森林の持続可能な経営を推進することを目的としています。
 
アフリカ諸国には年間約40億ドル相当の木材・木製品が輸入されていますが、アフリカ地域の木材加工セクターの低位な生産能力とアフリカ域内貿易を促進するための政策の欠如により、アフリカ産の製品は、その10%にも達していません。
 
しかし、アフリカ諸国における急激な経済の発展とそれに伴う木材需要の急速な拡大は、アフリカの木材セクターにとって途方もないチャンスとなっています。持続可能な木材の供給に根ざした活気ある木材加工産業が地元にできれば、アフリカ地域の持続可能な開発に大きな貢献ができるのです。
 
アフリカ域内での木材・木製品の貿易促進の必要性が注目されたのは、ITTOが2009年にガーナのアクラで開催した国際会議でのことです。ITTOは、この会議で採択された、熱帯木材・木製品のアフリカ域内貿易の発展のためのITTOアクラ行動計画に基づき、第5回アフリカ開発会議(TICAD V)に当たってアフリカ域内貿易の促進のためのプロジェクトを提案しました。そして、このプロジェクトは、TICAD Vの横浜行動計画2013-2017に盛り込まれたのです。
 
この1年間のプロジェクトでは、アフリカの木材・木製品について、以下の取り組みを通じて国内、アフリカ域内、世界の市場での競争力強化が図られることになります。
  • アフリカ地域からの木材・木製品の輸出のための貿易措置の簡素化
  • パイロット国を対象とした木材の高次加工のための国家戦略案の策定
  • パイロット企業を対象とした事業展開計画の策定
  • 市場情報サービスの先駆的導入
  • 特定企業を対象とした木材加工技術研修の実施
  • 特定国の業界団体を対象とした技術指導の実施
 
ITTO事務局長は、このプロジェクトへの資金提供を歓迎するとともに、日本政府に対して拠出への謝意を表しました。「このプロジェクトは、アフリカのITTO加盟国が、森林資源をを守り持続可能な開発に向けて歩みを進める上で手助けとなるでしょう」と述べました。
 
このプロジェクトの資料のダウンロードは:http://www.itto.int/files/user/pdf/news_attachments/PD-700-13-R2-I.pdf
 
このプロジェクトについて詳しくお知りになりたい場合は、こちら:itto@itto.int