GTI:アジア、アフリカ、ラテンアメリカの木材市場に好転の兆し
2025年3月19日, 横浜
GGSC Secretariat

ガーナの ウッド・ピラー・カンパニー・リミテッド の工場で働く労働者。ガーナの2月のGTIは、同国の木材セクターの継続的な改善を示しました。写真: Peter Zormelo
世界木材指標(Global Timber Index: GTI)レポートの最新版は、2025年2月の世界の木材市場は、長きにわたる困難な時期を経て、明るい展開を見せたと報告しています。ITTOが支援するGTIは、多様なパイロット国における木材セクターのパフォーマンスを追跡しています。
ガーナのGTIは53.3%で、2ヶ月連続で基準値の50%を上回り、木材セクターの継続的な改善を示しています。タイのGTIは47.1%で、輸出が減少しているにもかかわらず、伐採、生産、国内受注はすべて明るい兆しを見せています。メキシコ(47.8%)、コンゴ共和国(45.6%)、中国(44.1%)、ブラジル(43.2%)、ガボン(34.7%)、マレーシア(20.6%)のGTIは、2月は50%を下回り、木材セクターの全体的な落ち込みを示しています。とはいえ、2月はすべてのGTIが1月に比べて上昇し、減少傾向が緩和されたことを示しています。
GTIのサブインデックスのいくつかにも明るい兆しが見られました。タイでは引き続き木材生産が増加し、メキシコの国内市場は改善しました。ガーナでは、既存の注文の総量が比較的十分で、生産と事業の展開に短期的な見通しが立っています。
しかし、木材生産に特化した指数であるGTI-生産者指数(GTI-Producers Index)は44.4%、木質パネルに特化した指数であるGTI-木材パネル指数(GTI-WBP Index)は39.1%であり、2月は両サブセクターとも低迷していました。
熱帯諸国の中には、2月に木材市場に対する政策支援を強化する動きを見せたところもあります。
タイでは、商務省が木製品の輸出手続きの簡素化を発表しました。輸出が禁止されたままのシャムローズウッド(紫檀)を除き、企業は木製品の輸出許可を取得する必要がなくなりました。許可証の取得が不要になったことで、タイの木材貿易業者にとって事務手続きやコストの削減が期待されます。
ガボンの暫定大統領は、停滞している建設プロジェクトを復活させるために300億CFAフラン(5,000万米ドル)を割り当てると発表しました。
一方、ブラジルの下院は、小規模輸出企業に対し輸出収入の3%に相当する税金の還付を規定する法案を承認し、上院に提出しました。
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