事務局長、国連森林フォーラムでさらなる協力と能力構築の必要性を強調

2024年5月10日

ITTOは、SFMを推進し、UNSPF、世界森林目標、SDGsの実施を支援するために、利害関係者と協力するという強いコミットメントを抱いています。写真:ITTO

2024年5月10日、米国、ニューヨーク:シャーム・サックルITTO事務局長は5月6日、国連森林フォーラム(UNFF)第19回会合のアジェンダ3(b)に基づき提出した声明で、世界中で持続可能な森林経営(SFM)を推進し、国連森林戦略計画2017-2030(UNSPF)を実施するためには協力と行動を強化する必要があると、会合参加者らに向けて発信しました。

声明の中で、サックル事務局長は、UNSPFの実施に貢献するITTOの最近の活動について報告しました。同氏は、SFMの世界的な進歩に貢献している数々の取り組みを讃え、この目的に向けて各国、UNFF、その他の組織と協力するITTOのコミットメントを繰り返し表明しました。

サックル事務局長は、インドの環境・森林・気候変動省が、森林火災、森林認証、SFMに関する最近の国際的な議論の舵取りをリードしたことを称賛しました。これらは、UNSPFを推進するために、テーマ別のベストプラクティスを交換することの重要性と利点を強調したと、サックル事務局長は述べました。

また、熱帯諸国における山火事の影響を緩和するために、協力と行動の強化が急務であり、能力構築と統合景観火災管理における戦略の重要性を強調しました。

「この努力のためには、知識の交換や統合景観火災管理のための強固な戦略の開発など、効果的な能力構築が不可欠です。」とサックル事務局長は語りました。

サックル事務局長は、熱帯林の森林火災に対応し、政府や組織と協力して能力を構築するためのITTOの長年にわたる取り組みや、最近のインドネシアの環境林業省やペルー国立森林野生動物局(National Forest and Wildlife Service:SERFOR)との提携によるITTOの資金提供プロジェクト(英語)について概説しました。

サックル事務局長は、ITTOが最近、緑の気候基金(Green Climate Fund: GCF)の認証機関(英語)として認められたことを参加者に報告しました。また、ITTOは、GCFへの提案書提出のため、特に熱帯地域の景観火災に関する緊急事態への対応に重点を置いた生産国の能力開発プロジェクトを特定することに取り組んでいると述べました。

SFMの推進というITTOのコミットメントのもう一つの要として、森林認証が浮上してきています。サックル事務局長は、ITTOが持続可能な森林経営のための基準と指標(英語)に関する取り組みと連携して、森林認証制度に関する能力開発と政策議論を支援していることを強調しました。また、ITTOの合法的かつ持続可能なサプライチェーンプログラムは、違法伐採と闘う各国の努力を支援すると同時に、木材貿易の透明性と合法性を促進していると述べました。

サックル事務局長は、持続可能な森林経営を強化し、合法的で持続可能な木材製品サプライチェーンを促進することを目的として、グローバル・リーガル&サステイナブル・ティンバー・フォーラム(Global Legal & Sustainable Timber Forum: GLSTF)の次回会合が2024年9月に中国で開催される予定であると参加者に紹介しました。

声明文(仮訳)のダウンロードは以下より。