ITTOが緑の気候基金と会合、協力強化について協議

2023年8月10日

緑の気候基金(GCF) のヘンリー・ゴンザレス副事務局長(右から2人目)、カロリーナ・フエンテス国別プログラム部長(左から2人目)および他のスタッフとともに、韓国のGCF本部で今後の協力の機会について協議するITTOのシャーム・サックル事務局長(左)。写真:Hwan Ok Ma/ITTO

2023年8月10日:ITTOのシャーム・サックル事務局長と緑の気候基金(Green Climate Fund : GCF)のヘンリー・ゴンザレス副事務局長は、2023年7月27日、韓国のソンドにあるGCF本部で会談し、気候変動の緩和と適応に関する森林の重要な役割を促進するために両組織が協力体制を構築していくことは、双方にとって利益となると合意しました。

会議では、サックル事務局長とゴンザレス副事務局長が、それぞれの組織の戦略的行動計画を発表し、今後数年間の重点分野を示しました。ゴンザレス副事務局長は、国別拠出金、国家適応計画、長期気候戦略を気候変動への投資と計画に反映させるというコミットメントを含む、2024年から2027年までのGCFの計画の概略を紹介しました。

サックル事務局長は、森林景観の回復と国境を跨いだ保全に成功した ITTO プロジェクトの概要、および、ITTOの戦略的行動計画 2022-2026 について説明しました。また、サックル事務局長は、合法的で持続可能なサプライチェーン、生物多様性の保全、森林景観の回復などに加え、森林火災および熱帯林の持続可能性を確保するための能力開発推進といった新たな課題について取り組むITTOのプログラムラインについて紹介しました。会議では、GCFへのITTOの認証申請状況についても議論が行われました。

「私たちの共通の目標を達成するための大きな前進となるGCFとのパートナーシップの機会を構築していくことを大変嬉しく思っています。」とサックル事務局長は語りました。「これらの目標には、気候変動の緩和と適応における熱帯林の役割の強化が含まれます。専門知識と資源を相乗的に活用することで、私たちは変革を推進し、健全でレジリエントな熱帯林と、森林に依存する地域コミュニティや人々の社会経済的利益に貢献することができます。」

ゴンザレス副事務局長は、「GCFは、気候変動に対応し、世界的な気候変動目標を達成する上で、森林が極めて重要な役割を果たすことを認識しています。パートナーとの戦略的協力を通じて、我々の強みを生かし、行動計画を一致させることで、REDD+のような、環境と地域社会に永続的な好影響を与える自然ベースの解決策を促進することを目指しています。」と述べました。

両組織のリーダーの話し合いは、持続可能な熱帯林経営と、陸域および沿岸生態系の保全、回復、持続可能な経営を追求する途上国の支援に対する両組織の相互コミットメントを強化しました。

「今回の会議は、気候変動の課題に一丸となって取り組むための、世界的な組織間の協力強化の先例となるものです。」とサックル事務局長は述べました。