アマゾンで持続可能な森林経営を実践するコミュニティの動画を公開
2023年4月22日

ヴェルデ・パラ・センプレ抽出保護区で森林経営計画を確認するコミュニティメンバーとプロジェクトスタッフ。写真:ブラジル農牧研究公社
2023年4月22日、横浜: ITTOは本日、動画を公開し、ITTOプロジェクトのもとで、ヴェルデ・パラ・センプレ抽出保護区のコミュニティが持続可能な森林経営を実施し、それによって資源の持続可能性と森林事業の長期的な存続を確保する様子を紹介します。
プロジェクト PD 452/07 Rev. 5 (F) 「ブラジル・アマゾン地域における商業規模の生産林に対する持続可能な経営、フェーズ2(Sustainable management of production forests at the commercial scale in the Brazilian Amazon, phase II)は、ボン・マネージョ2(Bom Manejo 2)プロジェクトとも呼ばれており、ブラジル農牧研究公社(the Brazilian Agricultural Research Corporation: EMBRAPA)によって実施されています。このプロジェクトで、同社は、コミュニティや企業に対する支援ツールを開発し、伐採を開始する前に当局の承認を得るという持続可能な森林経営計画の作成に寄与しました。
「違法な市場から大きな圧力がかかっています。」と、ブラジル国際教育研究所のカチューシャ・ミランダ氏は動画の中で語っています。「しかし、原料の所有権を持つコミュニティが、資源の保全と収入の創出の両方に関心を持っていることは、強調されるべきです。」
プロジェクトでは、130万ヘクタールにおよぶヴェルデ・パラ・センプレ抽出保護区のコミュニティと緊密に連携し、12の持続可能な森林経営計画を策定しました。それらはすべて承認され、現在実施されています。
ポルト・デ・モズのコミュニティで持続可能な開発委員会(the Sustainable Development Committee: SDC)の事務局長を務めるロザリーナ・マガルハイスは、支援ツールによって森で起きていることをより把握できるようになったと話します。「私たちはすべての情報を得ることができます。伐採した木の本数、燃料費、作業人数、使用した材料など、すべてボン・マネージョのツールで把握できるのです。」
シャーム・サックルITTO事務局長は、「これはアマゾンにとって非常に重要なプロジェクトです。」と語りました。「本プロジェクトが開発したツールは、コミュニティレベルで実践可能なもので、ヴェルデ・パラ・センプレだけでなく、アマゾン全域で効果的に活用することができます。」
コミュニティは、持続可能な森林経営計画を適切に実施して、継続的な事業許可を確保することに大きな関心を持っています。
イタペウアのコミュニティでCoopamiという森林組合の代表を務めるエヴァンドロ・ピニェイロ氏は、「以前は、いつも非公式に木材除去に取り組んでいました。」と言います。「収入を得ることはできても、正直なところ、森そのものに対するコミットメントはありませんでした。」
しかし今、状況が変わりました。
ポルト・デ・モズのSDC会長、エディリーネ・ドゥアルテ・ダ・シルバ氏は、「コミュニティが森を管理し、経営することで、地域が保護されるようになりました。」と語りました。
「このビデオは、比較的控えめな介入によって、コミュニティの活動に大きな変化をもたらし、資源を持続的に管理しながら、その恩恵にあずかることができることを示しています。」とサックル事務局長は語りました。「そのため、国際マザーアースデー(英語)の本日、このビデオを公開することにしました。」
ビデオ(ポルトガル語、英語字幕付き)は、こちらからご覧いただけます。