貿易と市場の日

女性組合MALEBIから林業における女性の支援に対する表彰を受けるシャーム・サックルITTO事務局長(左から4人目)。写真 P.Sarigumba/ITTO

市民グループ、森林景観再生におけるコミュニティと女性への支援強化を要請

市民社会諮問グループ(CSAG)は本日、ITTOは熱帯地域における森林景観再生ガイドライン(英語)のコミュニティ主導による実施への支援を加速し、再生への取組の効果を高め、コミュニティがその恩恵を受けられるようにすべきであるとの声明を発表しました。

この声明は、第60回国際熱帯木材理事会の会期中に開催されたCSAG主催の再生戦略と経験に関するパネルディスカッションの中で発表されました。

CSAGは声明の中で、「ITTOの最高レベルの場において、女性主導の再生への取組の課題と機会が正当に評価されたことを大変うれしく思います。」と述べました。

CSAGは理事会に対し、「ITTOが公表したガイドラインのコミュニティ主導による実施への支援をさらに加速させること」、特に利害関係者の関与、参加型ガバナンスの支援、多様なアプローチを用いて地域の状況に合わせた活動を実施することについて、強く要請しました。2020年に発行された同ガイドラインは、熱帯林再生に特化したテクニカルガイドラインであり、利用者のニーズや能力に合わせて活用することができます。

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貿易諮問グループ(TAG)が作成した声明を読み上げる国際木材製品協会(米国)のアシュリー・アミドン氏。写真:P.Sarigumba/ITTO

熱帯木材貿易グループ、ITTOに熱帯木材擁護のための更なる努力を求める

世界中の木材生産者が輸送コストの高騰に動揺し、熱帯木材セクターが消費者のネガティブなイメージに苦しむ中、貿易諮問グループ(TAG)は本日、ITTOに対し、生産者が木材のトレーサビリティ、合法性、持続可能性に関して行ってきた「驚異的な進歩」を伝えることにより、熱帯木材の需要回復に注力するよう呼びかけました。

TAGは、国際熱帯木材理事会第60回会合の「貿易と市場の日」の一環として発表した声明(英語)の中で、熱帯木材セクターは様々な面、特に輸送コストの面で圧力を受けていると述べました。.

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EUDRが木材貿易に与える影響について発言するCIFOR-ICRAFのロバート・ナシ博士。写真:Sean Wu/IISD/ENB

議論高まる森林減少防止規制

TEUDRとして知られる、欧州連合(EU)の新しい森林減少防止に関する規制(英語)は、国際熱帯木材理事会のこれまでの会合で多くの議論がなされてきたが、本日も、第60回理事会の「貿易と市場デー」の一環として注目を集めました。

国際林業研究センター-国際アグロフォレストリー研究センター(CIFOR-ICRAF)(英語)のロバート・ナシ事務局長は、EUDRが熱帯木材貿易に与える影響について発表しました。同氏によると、2023年に採択されたこの規則は、EUに輸入されるいくつかの商品および派生製品に関連する森林減少に対応するためのものだということです。

ナシ博士は、EUDRと2013年に導入されたEU木材規則(英語)との相違点を概説し、生産国にとっての主要なリスクと機会について説明しました。また、EUDRについては、改正案を含め不透明な点が残っていると述べました。同規則の施行は遅れており、現在では2025年末に発効すると見込まれています。

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横浜市の提供によるナイトクルーズに乗船するカナダとオーストラリアの代表者。写真:P.Sarigumba/ITTO
理事会の詳細、および、発表資料については、https://www.itto.int/ja/ittc-60/presentations/をご参照ください。

IISDレポートサービスによる会期中の毎日の報道は、こちら(英語):https://enb.iisd.org/ittc60-international-tropical-timber-council.
信任委員会の進行を行うITTO職員。写真:P.Sarigumba/ITTO
ITTO事務局次長(貿易・産業)のモハメド・ヌルディーン・イドリス博士と、ガーナ森林研究所主任研究員のルーシー・アミサ博士。写真:P.Sarigumba/ITTO
日本と韓国の代表団。写真:P.Sarigumba/ITTO
信任委員会のミーティング。写真:P.Sarigumba/ITTO