ITTOから木材調達政策の影響に関する新冊子が出版されました。

2015年4月3日

政府による調達政策の熱帯木材への影響の調査結果がITTOのテクニカルシリーズとして出版されました。この調査結果によると、調達政策が及ぼす熱帯木材貿易の変動は、さらに大きな経済的変化及び市場シフトに埋もれてその影響がはっきり見えません。

本調査は政府の木材調達政策が与える熱帯木材市場への経済的な影響を分析し、法的要件の最近の進展を調べ、ITTOの生産国及び消費国にとっての市場へ影響と機会を検討しました。本調査の主な結果は以下のとおりです。
 

  •  需要、供給、費用、価格への影響及び輸出国への財政的な影響を考慮した、木材調達政策の市場及び貿易への影響の分析
  • 木材調達政策に従い、実施する際にITTOの生産国と消費国が直面する問題の検討
  • 熱帯木材の貿易を促進するために木材調整政策に関してITTOがとるべき今後の行動についての提言
     

本調査によると、多くの場合、熱帯木材の供給者と消費者は公的及び民間の調達政策に従う能力があることを示してきました。しかし、認証などの必要な手続きに従うには、供給者側が持続的に約束を守ることが必要になると同時に、かなりの財政的、組織的、社会的な資源が必要となります。政府の木材調達はどの国内市場でも隙間部分であるため、すべての生産者が必要な認証を得ることに利益があるとは考えていません。分析から明らかになったことは、熱帯木材供給者が多くの新しい市場での競争でうまく太刀打ちしていることです。さらに、生産国における南南貿易及び国内貿易市場が熱帯木材消費の急速に増加するシェアーを占めています。これらの市場が、今後ITTOが合法的かつ持続可能な方法で生産された木材を推進する生産国向けの政策を提言し、示していく際にさらに力を入れていく分野になるでしょう。

本冊子は次のサイトからダウンロードできます。http://www.itto.int/technical_report/