TFU:熱帯林ニュースレター

29 No. 3
負債から財産へ
近年、森林景観再生(forest landscape restoration:FLR)への関心が非常に高まっています。この理由として、FLRが広く恩恵をもたらす包摂的アプローチであること、そして劣化した土地の大半が早急な再生を必要としていることがあげられます。熱帯地域ではおよそ9億3,000万ヘクタールの林地が劣化状態にあります。気がかりな事態ですが、これは持続可能かつ強靭な社会を再構築し(Build Back Better)、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goal:SDG)15(陸の豊かさも守ろう)の達成に向け前進し、来年始まる「国連生態系回復の10年(UN Decade on Ecosystem Restoration)」の実施を促すチャンスでもあります。熱帯林ニュースレター(Tropical Forest Update:TFU)の最新号では、FLR実施の一助となる新たなITTOガイドラインを紹介しこれをどのように活用できるかを説明しています。
コンテンツ
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論説
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事務局長から
by Dieterle健全で強靭かつ生産性のある熱帯林景観の再生は、国や地域によるSDGsの達成に寄与するでしょう -
劣化に歯止めをかける - 景観一か所ごとに
by Blaser and Sabogal熱帯地域におけるFLRの新ガイドラインによりFLRへの認識が一層高まりこの幅広い活用につながるでしょう -
農業従事者によるサバンナでの植樹を奨励
by Rollinson, Ma, Turia, Kaip and Agaruパプア・ニューギニアで実施中のITTOのプロジェクトで地域住民による再造林を妨げる制約に対処するためのモデル再造林枠組が策定されました -
ペルーの乾燥林についての知識の高まり
by Santivañez and Palomares De Los SantosITTOのプロジェクトは重要な林相である乾燥林が直面している脅威についての認識向上に寄与しました -
タイ独自の人工林・コミュニティ森林に対する基準と指標(C&I)
by Boonsermsuk, Kalyawongsa and Ma新たなツールによって小規模所有者による森林の適切なガバナンスと合法な木材貿易が可能となるでしょう -
フェローシップレポート
by Ana Luiza Violato Espada and Karen A. KainerITTOのフェローシップを通じて博士研究員がブラジル・アマゾン地域で実施した活動では、持続可能な方法で利用されている6か所の森林の利用者間の地域交流が実現し、コミュニティ主体型森林経営についての社会的学習が促進されました -
市場動向 — 北米輸入車向けコンプライアンス課程
by Squires国際森林製品協会(International Wood Products Association)が行った研修では輸入者と生産者が合法性要件を満たすプロセスを開発しています -
市場動向 — 熱帯木材セクターの発展を支援
by Jobbe-DuvalATIBTとして世界的に知られている国際熱帯木材技術協会(International Tropical Timber Technical Association)は2021年に70周年を迎えます -
熱帯関連トピック
by Sato -
最近の刊行物
by Sato -
会議一覧
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