ITTO、ソウルでのワークショップで森林生態系再生に向けた強固なパートナーシップを提唱

2025年8月29日, ソウル

韓国・ソウルで開催された森林生態系再生イニシアティブ(FERI)国際ワークショップのパネルディスカッションで発言する国際熱帯木材機関(ITTO)のプログラムオフィサー、イ・スミン氏。

「パートナーシップは、世界的な森林再生を拡大する鍵です」と、国際熱帯木材機関(ITTO)のプログラムオフィサー、イ・スミン氏は、ソウルで開催された森林生態系再生イニシアティブ(Forest Ecosystem Restoration Initiative: FERI)に関する国際ワークショップのパネルディスカッションで述べました。

イ博士は、生物多様性に関する世界目標(昆明・モントリオール生物多様性枠組、Kunming-Montreal Global Biodiversity Framework: KMGBF)の2030年までに劣化した生態系の30%を再生させる目標を含む)達成のために各国を支援するFERIの取組を称えました。また、WePlan-Forestsなどのツールが各国が再生への活動を計画する上で有用であると指摘しました。

「ITTOでは、協力こそ強さに繋がると認識しています。」とイ博士は述べました。「FERIは他の取組と競合するのではなく、世界的・地域的な再生への努力を補完するという相乗効果を構築し続けるべきです。」

イ博士は、FERIの12のパイロットプロジェクトが現場での再生に貢献しつつ、取組の次の段階では、確立された現場経験を持つ他組織との連携により、影響力を最大化できるだろうと強調しました。2010年に締結された覚書を通じた生物多様性条約(Convention on Biological Diversity: CBD)とのITTOの長年にわたる協力関係を例に挙げ、これが2011年の「熱帯林の生物多様性保全のためのITTO/CBD共同イニシアティブ」(ITTO–CBD Collaborative Initiative for Tropical Forest Biodiversity)発足につながったと説明しました。

森林生態系再生イニシアティブに関する国際ワークショップにおいて、「FERIの独自価値と他の関連する世界的・地域的再生イニシアティブとの位置づけ」をテーマにしたパネルディスカッションで、パネリストの話を聞く参加者。© Korea Forest Service

2011年から2020年にかけて、この共同イニシアティブは、予算1,300万米ドルのもと、23の熱帯諸国で16のプロジェクトを実施。独立評価では、これらのプロジェクトが、限られた資源にもかかわらず「並外れた成功」を収め、地域の生計向上、劣化した森林の再生、生物多様性の保全を実現するとともに、愛知目標、持続可能な開発目標(SDGs)、世界森林目標、国際熱帯木材協定(International Tropical Timber Agreement: ITTA)の目標達成に貢献したと評価されました。

イ博士はまた、ITTOとIUCNが2009年版「熱帯生産林における生物多様性のためのITTO・IUCNとの共同ガイドライン」(Guidelines for the Conservation and Sustainable Use of Biodiversity in Tropical Timber Production Forests)を改訂中であることを発表。改訂版では新たな知見を反映し、熱帯諸国が生物多様性に関する公約を達成できるよう、KMGBFの2050年目標との整合を図っています。

イ博士は、私たちが生態系の再生は単なる植林ではなく、生態系に活力を与え、地域社会を支え、長期的な持続可能性を実現することというFERIのビジョンを共有している旨を強調しました。

パネルディスカッションで発言するイ・スミンITTOプログラムオフィサー。© Korea Forest Service

「ITTO/CBD共同イニシアティブの成功事例は、FERIとの今後の協力における貴重な基盤となるでしょう。ITTOはFERIとのパートナーシップ強化に尽力し、資源の効果的な活用と、現地における持続的でポジティブな影響をもたらす再生への努力の実現を確約します。」

イベントへの他の参加者としては、ケミケミ財団、国連生物多様性条約、国連食糧農業機関の専門家、ならびにカンボジア、韓国、セントルシアの代表者らが挙げられます。