GTI: タイの木材セクター、6月に回復傾向

2025年7月17日, 横浜

タイのプレー県にあるロン・クワン製材所。写真: Forest Industry Organization (FIO)

最新の世界木材指標(Global Timber Index: GTI)レポートによると、タイの木材産業は、5か月連続の縮小を経て、6月に再び成長に転じ、今月の注目すべきパフォーマーの一つとなりました。ITTOが支援するGTIは、パイロット国における木材産業の動向を追跡しています。

タイのGTIは6月に65.0%となり、50%の基準値を上回りました。これは同国の木材セクターに活発な動きがあることを示しています。他にも、景気の良い国として、ガーナ(66.1%、6ヶ月連続でプラス圏)と、中国(57.5%、4ヶ月連続で基準値を上回る)を挙げることができます。

一方、コンゴ共和国(47.6%)、ガボン(45.6%)、メキシコ(43.7%)、ブラジル(38.5%)、マレーシア(23.4%)の指標は依然として縮小傾向にあり、これらの国における木材事業の全体的な低迷を示しています。

一部の国ではサブインデックスに前向きな兆候が見られました。例えば、ガボンとコンゴでは伐採量が増加し、タイでは生産量が大幅に増加しました。需要面では、メキシコの国内市場が改善し、中国とガーナの輸出市場が引き続き成長しました。

タイのプレー県にあるロン・クワン製材所。写真: Forest Industry Organization (FIO)

6月、木質パネルの専門指数であるGTI-木質パネル指数(GTI-Woodbased Panel Index)は57.7%で、3ヶ月連続で50%の基準値を上回っており、サブセクターが改善していることを示しています。一方、木材生産の専門指数であるGTI-木質パネル指数(GTI-Woodbased Panel Index)は43.4%で、同分野の弱さを示しています。

6月のGTI調査対象企業は、さまざまな課題を示しました。例えば、中国企業は激しい価格競争を報告し、業界における規制措置を提案しました。ガーナ企業は電気料金の急上昇を懸念し、ガボン企業は鉄道運営会社SETRAGが丸太の輸送料金を引き上げた点を報告しました。ラテンアメリカでは、ブラジルとメキシコの企業は国際貿易障壁や関税に関する問題を挙げました。

6月のレポートでは、合法かつ持続可能な木材貿易の優良事例に関するケーススタディシリーズの一環として、メキシコの伐採活動の機械化が紹介されています。

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