持続可能な開発目標(SDGs)に関する情報
- 社会保護措置及びジェンダー指針を積極的に採用し、女性と若年層が経済活動に携わる機会を創出する取組を支援
- 劣化した景観の経済的に有効な方法での再生及び持続可能な木材と木材主体のエネルギー生産の促進
- 森林所有者と地域住民の持続可能な方法で生産された木材及び非木材製品からの輸出収入獲得を実現
ITTOのプロジェクトでは次のような活動を行っています:
- 天然林・人工林の周辺にアグロフォレストリー体制を導入し、換金及び直接消費のための食料や繊維の生産を促進
- 世帯にとって重要な追加的栄養源である天然林を、地域住民が持続可能な方法で経営するよう支援
ITTOは政策策定やフィールド事業にて次のような活動を行っています:
- 森林及び景観が再生され、人々に健康と福利をもたらす環境サービスを提供できるよう奨励
- 地域の住民による森林での薬用植物栽培の実施を支援
ITTOは次のような活動を行っています:
- ITTOフェローシップ・プログラム(Fellowship Programme)を通じて、熱帯林の経営・利用の改善のため、熱帯林業分野での人的資源の能力開発や専門知識の強化
- 季刊誌「熱帯林ニュースレター(Tropical Forest Update:TFU)」を発行し、熱帯林の保全・持続可能な利用を促進
- 事務局を置く日本において、講義を通じてあらゆるレベルにおける熱帯林の価値について啓発を行い、森林とのつながりを構築。ITTOの資金協力で熱帯地域で実施されているプロジェクトの多くも啓発キャンペーンを実施しています
- 森林教育関連のイベントを支援
本ガイドラインは3つの目標を掲げています:
- ITTOの政策やプロジェクト事業におけるジェンダーへの配慮の統合・主流化を拡大すること
- ITTO及び加盟国に対してキャパシティビルディングを行い、熱帯森林セクターにおけるジェンダー平等と女性のエンパワーメントを推進すること
- ITTOのガバナンスと事務局において女性の役割を強化すること
ITTOの活動は、男性と女性がその文化の範囲で相互認識・支援の下に共に働き生きることでしか、社会やコミュニティが備え持つ可能性が発揮されることはないと認識しています。
ITTOは次のようなプロジェクトや活動を行っています:
- 劣化した河川流域の再生
- 河川流域保護のため低インパクト伐採(reduced impact logging:RIL)を促進
- 各国による越境河川流域の管理を支援
- 熱帯地域における環境(生態系)サービス支払い(payment for environmental (ecosystem) services:PES)スキーム設立に対する支援
多くの熱帯諸国が抱える課題は、特に家庭でバイオマスエネルギーに依存度が高い農村地域の住民や脆弱なグループのエネルギー安全保障の確保です。ITTOのプロジェクトでは次のような活動を行っています:
- 経済的に実行可能な劣化景観の再生及び木材・木質エネルギーの持続可能な生産の促進
- 天然林・人工林の周辺にアグロフォレストリー体制を導入し、直接消費及び換金のための食料、繊維及びバイオエネルギーの生産を促進
- 森林産業において熱電供給エネルギーへの木材残渣の利用を推進
ITTOのプロジェクトは次を支援・促進しています:
- 先住民及び地域住民による良質な雇用と妥当な賃金を提供する森林基盤企業の立ち上げ
- 熱帯木材製品の貿易における透明性の向上
- 工業地区の創設による付加価値のある森林基盤企業の振興の実現
しかしながら、多くの熱帯諸国では、中小企業(SMEs)は自社が繁栄するために必要な能力とこれを可能にする環境に恵まれていません。不十分な計画策定、資金へのアクセスの不足、研究と開発さらにマーケティング技能の不足といった課題を抱え、低い収益性に甘んじています。
ITTOは、国や事業主による林産物の加工・販路開拓における効率性向上、森林法遵守・ガバナンス・貿易に向けた取組、森林認証とグリーンサプライチェーンの導入、プランテーション地の設置・経営を支援し、このような課題への解決策を導く手助けを行っています。
ITTOのプロジェクトは、農村地域に焦点を当て、暮らしの改善、森林アクセス権の拡大、女性のエンパワーメントの増大、土地所有に関する改革、市場アクセス、難民及び避難民の受け入れを通じ、平等の拡大に向け、多数の課題に取り組んでいます。
ITTOは、人が居住する農村部・都市部の包摂性、社会経済開発、強靭性を強化する有効な手段として、地域住民の公平な参加を伴う持続可能な熱帯林経営を促進しています。
ITTOのプロジェクトでは次のような活動を行っています:
- 農村地域のコミュニティ林業の促進
- 村、町、都市における、木材やその他の林産物の加工センターを含めた地元主体の森林事業の振興の支援
持続可能な木材製品の消費が伸びると、経済面、社会面、環境面で多大な恩恵が期待されます。ITTOは次にかかる協力の実施により責任ある消費と生産に取り組んでいます:
- 民間企業による合法かつ持続可能な供給・生産体制の導入
- 中小企業に対するワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)(Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora:CITES)規制に関する理解促進のためのキャパシティビルディング
- 合法性確保のための全国木材追跡体制の開発
- 木材合法性保証スキーム実施及び森林認証開発のモニタリング
- 熱帯木材市場レポート(Tropical Timber Market Report)(隔週発行)及び世界の木材状況に関する隔年評価報告書(Biennial Review and Assessment of the World Timber Situation)を通じるなどした熱帯木材貿易における一層の透明性の確保
この実現に向け、ITTOは、プロジェクトや政策策定を通じて、次の6つの対策を利害関係者が講じるための協力を行っています:
- 環境サービスを供給する保全価値の高い森林の保護
- 生産的用途への利用を目的とした劣化した森林景観の再生
- 熱帯林の気候変動適応能力の強化
- 火災管理の改善
- 炭素隔離量の増量及び森林減少・森林劣化の回避を目的とした既存の生産性のある森林の経営・利用
- グリーンサプライチェーンを通じた貿易の促進
マングローブや泥炭林に代表される湿地は、地球にある生態系の中でも極めて高い生産性を有します。多くの財や生態系サービスは湿地で生まれ、何百万もの沿岸地域の人々の暮らしや他の生態系を支えています。加えて、湿地は世界的にも大量の炭素を貯留し、高潮やその他の脅威に対する沿岸地域の脆弱性を軽減します。
ITTOのプロジェクトでは次のような活動を行っています:
- 地域住民によるマングローブその他の沿岸湿地体系の再生及び持続可能な方法による経営を支援
- 泥炭林の持続可能な経営を促進
- 劣化した流域の再生を支援し、河川、湖沼、湿地に位置する下流生態系を保護
- フィールドプロジェクトの実施を通じた熱帯諸国での持続可能な森林経営能力の構築
- 熱帯林資源の保全と持続可能な経営、利用、貿易に関する政策対話フォーラムの開催
- 各国で活用を目的に、持続可能な森林経営、森林保全、劣化した熱帯林の再生に関する政策ガイドラインの作成
- 森林経営の改善、生物多様性の保全及び地元の人々の暮らしの向上を目指し、政府、森林に関する協調パートナーシップ(Collaborative Partnership on Forests:CPF)(リンク先は英語)、市民社会及び民間セクターとの連携
- ITTOフェローシップ・プログラムを通じた熱帯林業分野の専門性の強化。本プログラムでは1,400名の若手の林業専門家が技能を向上させた
- 生物多様性条約(Convention on Biological Diversity:CBD)及び絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)(Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora:CITES)との共同実施プロジェクトを通じた生産性のある森林における生物多様性保全
持続可能な森林経営と熱帯林のグッド・ガバナンスは、コミュニティの平安や秩序、包摂性、公正さを増進させます。堅固な森林制度は、利害関係者間の信頼を醸成し法の支配を実現させる環境の創造の一助となります。
ITTOは政策策定やフィールド事業にて次のような貢献を行っています:
- 公共・民間の両セクターにおける森林関連の制度能力の強化
- 森林景観、グッド・ガバナンス及び信頼の持続可能性を促すような法的枠組の改良
- 月2回更新される熱帯木材市場レポート(Tropical Timber Market Report)及び世界の木材状況に関する年次評価報告書(Biennial Review and Assessment of the World Timber Situation)の発行などを通じた熱帯木材貿易における透明性の強化
- 持続可能な森林経営、森林保全、法執行及び熱帯木材・木材製品に関与する利害関係者間の協力を推進
- 森林再生を通じた国内避難民、難民、地元の人々の人道的ニーズに対する支援
ITTOは、森林に関する実質的なプログラムを行う国際機関の連合である森林に関する協調パートナーシップ(Collaborative Partnership on Forests:CPF)(リンク先は英語)のメンバー機関です。CPFは、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の促進、この実現のための長期的な政治的コミットメントの強化、持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030 Agenda for Sustainable Development)やその他の国際的な開発目標への寄与を目指しています。
この他にも、ITTOは多数の機関、機構及びコミュニティと協力して活動を行っています。ITTOのプロジェクトや活動のほとんどは、政府、産業、地域住民、NGO、研究機関といった様々なパートナーとの協力の下、地方レベル、国レベル、地域レベル及び国際レベルで実施されています。ITTOのパートナーシップは、コミュニティや各国にとって、また地球規模で、目に見える成果を達成するための集合的で戦略的な行動を促すものです。取組む課題は、例えば、気候変動緩和と適応、生物多様性保全、森林再生、熱帯木材貿易と熱帯木材サプライチェーンにおける透明性、非木材林産物と生態系サービスの持続可能な供給、森林に依存する人々の生計です。ITTOは、好ましい変化が生まれるにはあらゆるレベルの利害関係者による積極的な参加が不可欠であると認識しています。