Status of Tropical Forest Management 2005

Latin America & the Caribbean

ボリビア

ボリビア

©UNEP-WCMC 2004

ボリビアはこの10年でSFMに向けて顕著な進歩を遂げた。林業セクターの包括的かつ野心的改革を発動・実施し、自然林の所有権を先住民コミュニティに付与する大きなプロセスに乗り出したのである。包括的な政治的地方分権化プロセスを通じて、責任とモニタリングの職能は地方自治体および村落コミュニティに地方分権化されつつある。このことが多少の緊張を生んでいる。森林認証はSFM慣行導入の主要要因となり、ボリビアはラテンアメリカ最大の認証自然林面積を持つ。しかしながら、改革プロセスは多くの障壁に直面している。完全な実施にはまだ時間と継続的かつ強い政治的意志が必要である。

キーポイント

  • PFEは推定1,700万ヘクタールの生産林と1,470万ヘクタールの保護林からなる。まだ配分されていない森林が1,630万ヘクタールある。
  • アマゾン盆地にはまだ部分的に未開発の森林資源が相当ある。
  • 持続可能な経営下にある自然林生産PFEの推定面積は少なくとも218万ヘクタールあり、保護PFEの推定面積は少なくとも238万ヘクタールある。
  • 持続可能な開発省(Ministry of Sustainable Development)が国家森林管理レジームの全般的な責任を持っている。
  • 森林管理局(Forestry Superintendency)が森林法の遵守を監視している。
  • 地域的な草の根団体が森林資源利用の新しい構造において認知を得てきているが、緊張は残っている。
  • 確立した木材加工産業、良好な専門知識、そして認証森林の設立はSFMに良好な基盤を提供している。しかし、認証木材市場へのアクセスは問題を残しており、大きな価格プレミアムがないことが高い標準の維持を困難にする可能性がある。
  • 監査システムはある。それが運用されれば、生産林の全体的状況についてもっと明確な図式が現れるであろう。
  • 土地保有制度と、特に明確に定義された所有権がないことが、ボリビアの林業セクターへの投資誘引、ひいてはSFM達成を制限する主要な要因となっている。
  • 保護地域の創設および経営のための野心的な計画があるが、今後の実行が待たれる。その状態はほとんど不明である。
  • 違法伐採と違法収穫が、SFMの完全な適用ならびに多くの地域の保護区の効果的保全を妨げている。