ITTO UNCCD COP-11 event emphasizes contribution of forests to degraded land restoration

2013年10月1日

サイドイベントを開会するゼメッカ氏(左)とセルジオ・ゼラヤ氏(UNCCD)写真:後藤/ITTO

ITTOは9月26日、「アフリカにおける森林保全と再生―乾燥地の持続可能な経営への統合的なアプローチ」と題したサイドイベントを国連砂漠化対処条約(UNCCD)及び国際協力機構(JICA)と共催しました。この合同イベントは9月16日から27日までナミビアのウィントフックで開催されたUNCCDの第11回締約国会議(COP11)と併せて行われました。
 
ITTOのエマニュエル・ゼメッカ事務局長は基調講演の中で、森林にかかわる国際社会が特にアフリカにおける荒廃した乾燥地の再生と修復に重要な役割を果たせることを強調しました。また、ITTOが「熱帯劣化森林と二次林の再生と管理、修復についてのITTOガイドライン」を作成し、森林景観再生に関するグローバルパートナーシップ(GPFLR)と協力して実施していることなど、荒廃した熱帯林及び乾燥地の再生に貢献するITTOの事業を紹介しました。
 
基調講演に続いて、アフリカのこの分野の専門家3人の発表がありました。そのうち、ガーナにおけるITTOの森林修復プロジェクトを実施しているガーナ森林研究所(FORIG)の首席研究科学者ドミニク・ブレイ博士は、現地のコミュニティーによる森林修復を成功させるためには、現地のコミュニティの人たちも含めた森林修復にかかわる利害関係者の役割と責任をはっきりさせること、地元の自治体からの技術的な支援を継続的に受けること、さらに、プロジェクトのインパクトを将来的に評価するために現地のコミュニテイの基本データを収集することが重要であると強調しました。
 
3人の発表後、パネルディスカッションが行われ、発表者全員と他の専門家、さらに会場の聴衆も積極的に討論に参加しました。この討論を通して、森林及び土地の再生事業を広く普及していくために必要なさまざまな主要な要因が確認されました。その中には、現地住民が容易に実行できる簡単で低価格の再生方法の使用、アグロフォレストリーを通して現地の農民の生産物に付加価値をつけるための民間企業との協力、さらに現地のコミュニティによる継続的な再生活動を支援するための制度的枠組みの構築が含まれます。
 
このサイドイベントでのプレゼンテーションと配布物はITTOのウェブサイト www.itto.int からダウンロードできます。