熱帯の国際デー:アマゾンでのコミュニティ林業の成功を紹介するITTOビデオ
2024年6月29日
2024年6月29日:世界が国際熱帯デーを迎えるこの日、持続可能な森林経営(SFM)が熱帯諸国の何百万人もの人々の生計と希望をいかに支えているかを示す、アマゾンのコミュニティ林業についての新しいビデオ(ポルトガル語、英語字幕付き)を紹介します。
2016年に国連総会で創設された国際熱帯デー/熱帯地域の国際デー(英語)は、熱帯の驚くべき多様性を讃えるとともに、熱帯地域の国々が直面する固有の課題とチャンスを浮き彫りにするものです。今年のテーマ「the future belongs to the tropics(未来は熱帯地域にある)」は、この地域の可能性に光を当てています。
ビデオは、ブラジルのパラー州ポルト・デ・モズ近郊に位置するヴェルデ・パラ・センプレ抽出保護区にSFMを確立するためのITTOプロジェクト(英語)の第2フェーズである "Bom Manejo 2 "の完了を記念するものです[1]
20年前に設置された同保護区は、持続可能な利用のための国内最大の保全地区です。約3,000世帯が、100以上のコミュニティとして組織され、森林を経営し、木材や非木材製品を採取して生計を支えています。
プロジェクトの第1フェーズ[2] では、地元の林業企業が事業の計画、実施、モニタリングにおいて持続可能性を確保できるように支援するための造林・経営ツールを開発しました。第2フェーズでは、地域コミュニティへの働きかけを含め、改善されてきた実践をさらに洗練させ、普及することに重点を置きました。
「コミュニティと家族の森林経営-コレクティブ・アクション」と題されたビデオは、アマゾンの森林の保全と持続可能な利用を促進するために、地域コミュニティをネットワーク化し、強化することの重要性に着目しています。
コミュニティ・メンバーや、地元、州、連邦政府関係者、パートナーからの証言は、プロジェクトがいかに企業やコミュニティを含む利害関係者間の協力を促進し、それぞれに合ったかたちで、州や地域レベルで成功したかを示している。
ITTOプロジェクト第2フェーズは、ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)が主導し、日本政府からの支援と各国からの拠出金によって、実施されました。
「Bom Manejoは、私たち全員がアマゾンに望む未来です。それは、アマゾンの人々が考慮され...アマゾンの開発のための公共政策の中心的な要素であると保証することを意味します。」と、ブラジル国際協力庁(ABC)のディレクターのルイ・ペレイラ氏はビデオで語っています。
アフリカ、アジア、ラテンアメリカの熱帯地域は、世界の総表面積の40%、森林面積の45%を占め、生物多様性の約80%を擁しています。2050年までに、熱帯地域は世界人口の大部分と3分の2の子どもたちの故郷になると予想されています。
ITTOは、熱帯森林資源に焦点を当てた唯一の政府間組織です。その加盟国は世界の熱帯林の80%を有し、熱帯林産物の貿易の90%を占めています。
「持続可能な林業を推進し、熱帯地域の地域コミュニティの生活を向上させる集団的かつ協調的な取り組みは、ビデオに描かれているように、熱帯林、森林に依存するコミュニティ、そして地球環境に明るい未来をもたらすために私たちができることを示しています。」とシャーム・サックルITTO事務局長は述べました。「ITTOは、ドナーからの支援とともに、熱帯林の可能性を最大限に引き出し、地球規模の課題に対処し、そこに住む人々のウェルビーイングを実現するために、このような取り組みを加盟国全体に拡大し、繰り返すための活動を継続します。」
ビデオはこちら(ポルトガル語、英語字幕付き)。
[1] ITTO Project PD452/07 Rev.5 (F)
[2] PD 57/99 Rev.2 (F)