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ラテンアメリカ

第4回マホガニーワーキンググループ、第1回ITTO-CITES共同プロジェクト “CITES リストに掲載されている木材種の国際貿易が持続可能な森林経営と保全に一致していること”に関するラテンアメリカ ワークショップ
2008年11月13~15日、メキシコ、カンクン

第4回マホガニーワーキンググループ (MWG) と第1回ITTO-CITES共同プロジェクト“CITESリストに掲載されている木材種の国際貿易が持続可能な森林経営と保全に一致していること” に関するラテンアメリカワークショップ が2008年11月13~15日まで、MWGとITTO-CITESプ ログラムとの共催で行われました。このワークショップでは、自国、地域、そしてグローバルそれぞれで行われるマホガニーの国際貿易に関連する活動が持続可能な経営と保全に一致しているとその利害関係者に認識してもらうことと、彼らの能力開発を主な目的としました。また、さらなる協力と調査を行うに当たっての基礎を築くとともに、種の存続等を害することにならないという確認(NDF)をSwietenia macrophylla(オオバマホガニー)向けに作成するため、これまでの成功事例について情報交換を行いました。本ワークショップは関係政府機関の政策立案者や、国内CITES当局、国内の木材産業の管理・運営を行う民間企業、、NDFの科学者達へのサポートができるように組み立てられた内容でした。中南米の国々と木材輸入国、NGO代表者、木材貿易を行う民間企業や国際機関など様々な国、組織から60人以上が出席しました。

連絡先
スティーブン・ジョンソン博士
ITTO事務局 コミュニケーションユニット

Eメール: johnson@itto.int

種の存続等を害することにならないという確認(NDF)に関する国際専門家会議
2008年11月17~21日、メキシコ、カンクン

2008年11月13~21日まで連続して第4回マホガニーワーキンググループ (MWG) とNDFに関する国際会議がメキシコ、カンクンにおいて開催されました。NDFに関する国際専門家会議は11 月17~21日まで行われました。国際熱帯木材機関 (ITTO) はプログラムファンドとCITESをサポートするための資金をもとに両会議への財政支援を行いました。 本ワークショップでは関係者に対してNDFがどのように作成されるか、その理解を深めることを主な目的としました。NDFの意思決定プロセスに沿った科学当局による様々なアプローチ方法や方針がケーススタディーをもとに示されましたが、そのケーススタディー結果の分析と要約は関係者が得た経験を取り入れたものになっています。アフリカ地域コーディネーターはカメルーンのアフリカチーク材(Pericopsis elata) についてのケーススタディーを取り上げ、その内容が木材ワーキンググル―プ (TWG) で議論されました。 (アフロルモシア(Pericopsis elata)に関する法律専門家に加え) TWGではNDFが木材や薬草にとってどのような意味があるのか、科学当局によって考えられる最も関係のあるNDFの開発が持つ側面についての共通ガイドラインを任意で提案しました。

ワークショップについての詳細は下記のメキシコ政府のリンクをご覧ください:
http://www.conabio.gob.mx/institucion/cooperacion_internacional/TallerNDF/taller_ndf.html

連絡先
エシキオ・ベニテス博士
生物多様性についての知識と利用のための国内委員会(CONABIO)、メキシコ政府

Eメール: hesiquio.benitez@conabio.gob.mx

第2回ラテンアメリカ地域ワークショップ – ITTO・CITES共同プログラム “CITESリストに掲載されている木材種の国際貿易が持続可能な森林経営と保全に一致していること:木材活動から得られる収穫高係数を管理とモニタリングに応用する”
2009年4月21~23日、ペルー、リマ

第2回ラテンアメリカ地域ワークショップ – ITTO・CITES共同プログラム “CITESリストに掲載されている木材種の国際貿易が持続可能な森林経営と保全に一致していること木材活動から得られる収穫高係数を管理とモニタリングに応用する”が開催されました。本ワークショップでは、ラテンアメリカ諸国で木材活動の管理、モニタリングのための木材の収穫高係数の決定と状況を把握することを主な目的としました。収穫高係数は森林経営(管理、利用、保全)の促進とマホガニーやシダーの伐採・貿易の管理やモニタリングにとって有益かつ参考になるツールだと考えられています。CITESを効果的に実施し管理ツールを応用させるためには木材活動を実践する人々に特別な仕組みを用いて教育することが重要でしょう。
CITESが種の保全とその持続的な国際貿易を確実にすることであると考えると、収穫高係数を適用させることこそがCITES目的達成のための唯一の手段となります。 結論は以下の通りです:
i) 収穫高係数を決定する方法論がいくらかあり、それらがマホガニーとシダーの経営(管理、利用、保全)強化を達成するための有益なツールとなります。
ii) 特別な収穫高係数(マホガニーとシダー)も使われますが、こうした係数は国家レベルで認められて、決定される必要があります。
iii) CITESに記載されている木材から製品に至るまで、その保全要因を算定するためには幅広い変数と適切な信頼性の水準を保たなければなりません。


CITES と民間企業との関連に関するワークショップ
2009年5月5日、ブラジル、ブラジリア

2009年5月5日にブラジル、ブラジリアで開催された“CITESと民間企業との関連に関するワークショップ”にラテンアメリカ地域コーディネーターが参加しました。他に国内の民間企業関連からの代表者や州・政府関係者や国際機関、その他招待機関からも参加したこのワークショップでは、CITES実施とその仕組みを民間企業に広く浸透させることや、CITESをはじめとした国際協定や条約の締結などに取組む企業と行政機関との協力を促すことを目的としました。
本ワークショップでの発表と議論では以下のニーズが森林セクターから挙げられました:

  1. ブラジルの司法制度と主権が危険な状態にあるため、裁判所命令によりいかなる輸入国もCITES付属書IIに掲載されている木材種の出荷を許可すること禁じるCITESの決定に対して、早急に積極的な立場を取ること。
  2. アマゾン川流域のパートナー機関との地域ネットワークの拡大を図り、特にペルーとボリビアがAmazon Cooperation Treay Organization (ACTO) の参加とともにこの地域の統合を目指すこと。
  3. TTO-CITES共同プログラムに対するAIMEX/UFPAのプロジェクト承認に向けた努力を行うとともに、他の森林セクターがこのITTO-CITESに向けたプロジェクトが提案できるよう努めること。そうすることで国際交渉の場におけるブラジル政府の意思決定プロセスに対して、民間企業ができる貢献として科学的事実と情報を提供します。
  4. ブラジル、ペルー、ボリビアの三国間でマホガニーとシダーに関する地域会合を持てるかどうか、その可能性について査定すること。この会合はAmazon Cooperation Treaty Organization (ACTO)とITTO-CITES共同プログラムからの支援を視野に入れます。
  5. 政府にマホガニーの持続可能な経営促進のためのプログラム設立を要求し、森林コンセッションや、さらにはCITESの印象を良くし、この条約がその付属書に掲載されている木材種の貿易を行う際の障害になっているという誤った情報を訂正することを目指すこと。
  6. 民間企業の代表者がマホガニー行動計画に参画できるよう正式に要請すること。
  7. ブラジル当局がCITESに関する諸活動において、より透明性を持つよう要求すること。公式会合やフォーラム、例えば植物に関する委員会や締約国会議などに公式代表団として民間企業と学術界からの参加を容認すること。
  8. 他の科学機関の任命を提案すること。
  9. 民間企業と研究者との参加を促す手段を増やすために、テーマに関するイベントや会合をより多く開催すること。
  10. CITES付属書に掲載されている木材種の生態学、力学、分散、発生、貿易などに関連する研究に対して民間企業が積極的な立場を取れるようにすること。

連絡先
イーバン・トマセリ
生物多様性についての知識と利用のための国内委員会(CONABIO)、メキシコ政府

Eメール: itomaselli@stcp.com.br

第13回世界林業会議 – ITTO-CITESサイドイベント
2009年10月18~23日、アルゼンチン、ブエノスアイレス

アルゼンチンのブエノスアイレスで開催された第13回世界林業会議には国際機関や各国政府、民間企業、学術界、市民団体から4500人以上が参加しました。

ITTOとCITESの共同サイドイベント“CITESリストに掲載されている木材種の国際貿易が持続可能な森林経営と保全に一致していること”は10月19日18時30分~20時30分まで会議センター La RuralのQuebracho Room, イエローパビリオンにおいて行われました。

本サイドイベントはマヌエル・ソブラル博士(前ITTO事務局長)が議長を務めました。スティーブン・ジョンソン氏(ITTO-CITESプログラム ジェネラルコーディネーター)がITTO-CITES共同プログラムの発表を担い、概要を説明しました。ソフィア・ヒラクリ氏はアジアとラテンアメリカの活動状況について報告、具体的なケーススタディーとしてラミンを取り上げました。インドネシア林業省森林自然保全研究開発センターのヘスティ L. タタ氏による泥炭湿地林の造林システムについての報告、さらにはペルー、ラモリナ国立農業大学(UNALM) のイグナシオ・ロンバルディ氏によってペルーのマホガニーについてのケーススタディーの発表が行われました。60人程が参加。


発表資料

 
  • ITTOとCITES: 持続的に管理された熱帯木材種の貿易に関する共同取組みについて [英語]
    スティーブン・ジョンソン
  • ITTO-CITESプログラム実施概要:アジア [英語]
    イーバン・トマセリ、ソフィア・ヒラクリ
  • ITTO-CITESプログラム実施概要:ラテンアメリカ [英語]
    イーバン・トマセリ、ソフィア・ヒラクリ
  • Pericopsis elata (アサメラ・アフロモシア)の国際貿易がコンゴ盆地での持続可能な森林保全と一致していることを確実にする [英語]
    ジャン・ラガルデ・ベッティ
  • カメルーンのアサメラに関する種の存続等を害することにならないという確認(NDFs)の報告に向けて [英語]
    ジャン・ラガルデ・ベッティ
  • Proyecto UNALM-ITTO PD 251/03 Rev. 3(F) “Evaluación de las Existencias Comerciales y Estrategia para el Manejo Sostenible de la Caoba (Swietenia macrophylla) en el Perú” Y Adenda Cedro [スペイン語]
    結果報告 – シダー
  • Proyecto UNALM-ITTO PD 251/03 Rev. 3(F) “Evaluación de las Existencias Comerciales y Estrategia para el Manejo Sostenible de la Caoba (Swietenia macrophylla) en el Perú” [スペイン語]
    結果報告 – マホガニー
    イグナシオ・ロンバルディ I.
  • 泥炭湿地林の造林システムについての報告 [英語]
    ヘスティ L. タタ

第3回ラテンアメリカ地域ワークショップ – ITTO・CITES共同プログラム “CITESリストに掲載されている木材種の国際貿易が持続可能な森林経営と保全に一致していること”
2011年2月15~17日、ブラジル、ブラジリア

ブラジル環境・再生可能天然資源院(IBAMA)がITTOとCITESからの全面的協力を得て第3回地域ワークショップを開催しました。 本ワークショップでは主にボリビア、ブラジル、ペルーでの知見を共有することを目的としました。ITTOとCITES事務局からの参加を含む55人が出席しました。

ワークショップによる7つの主要提言:
  1. 本プログラムは継続すべきだが、そのためには追加の資金が必要であること。
  2. 公表された調査結果の質が高いこと。
  3. ITTO-CITESプログラムには植林に対するインセンティブを加えるべきであること。
  4. 政府、研究機関は付属書IIからマホガニーを除外するための研究を向上させるために協同すべきであること。
  5. 資金の確保がプログラムにとって重要であり、資金提供国がこのプログラムの活動に関心を持ち、承認する必要があること。
  6. OCTAのような地域協同フォーラムを構築すること。
  7. マホガニーワーキンググループが、木材種をそれぞれの国に対してではなく、地域というくくりで見ることの必要性を考慮すること。

連絡先
スティーブン・ジョンソン

Eメール: johnson@itto.int