Status of Tropical Forest Management 2005

Latin America & the Caribbean

ベネズエラ

ベネズエラ

©UNEP-WCMC 2004

ベネズエラは今も広大な未開発の森林資源を、その最も広い州であるボリバルおよびアマゾナスに有している。過去35年間にわたって、比較的控えめな伐採権および伐採許可が付与されてきた。自然林からの伐採を増やすよりも、長年にわたってプランテーション林が開発されてきた。今日、産業木材の国内ニーズは植林によってまかなわれている。この国の森林関連法には強い環境条項が含まれており、その領土の大半は保護地域に指定されている(但し、いくつかの地域で先住民コミュニティによる保有権紛争が起きている)。しかしながら、法律条項とその実施の間にはギャップがある。生産と保全のためのSFMはまだ完全には達成されていない。森林関連規制の執行は最適な状態からは遠く、違法伐採、狩猟、浸食は横行していると報告されている。しかし、SFM開発と効果的な森林保全の基礎は築かれている。

キーポイント

  • PFEは推定1,300万ヘクタールの自然生産林と2,060万ヘクタールの保護林から成る。また広大なプランテーション・エステート(約86万3,000ヘクタール)も存在している。
  • 自然林生産PFEの少なくとも48万ヘクタールは持続可能な方法で経営されていると推定される。持続可能な方法で経営されている保護PFEの範囲を推定するための情報は不十分である。
  • オリノコ川の北部の森林は劣化と浸食が激しい。オリノコ川の南部には、SFMの潜在性の高い、木材の豊富な森林資源がかなりある。
  • 森林資源のモニタリングも森林経営の実施も、特に遠隔地域において不十分である。
  • 特にMARN、農業省(Ministry of Agriculture)、エネルギー採鉱省(Ministry of Energy and Mining)の間で、森林に関する行政的役割と責任の分担が明確でない。
  • 新国家森林政策はまだ最終化されておらず、効果的な法制度による支援もない。森林伐採権政策は明確さを欠いている。
  • 木材生産は自然林からプランテーションおよび経営計画を備えた規制森林コンセッションへ移行しつつある。
  • 規制に反して、自然林における伐採は最も貴重な木材種に集中している。
  • 保護PFEの長期的実現可能性は財源の継続的供給と地元の利害関係者からの承認にかかっている。