Status of Tropical Forest Management 2005

Latin America & the Caribbean

エクアドル

エクアドル

©UNEP-WCMC 2004

エクアドルの大半のPFEにおいてSFMの達成までは遠い道のりである。国家の森林機関は脆弱である。その理由のひとつは、森林の管轄省であるMAEに組織的あるいは人員的継続性がなく、また地方分権化のプロセスにも透明性がないことである。明るい材料としては、地方自治体、先住民コミュニティ、入植者、その他関心を有するグループに対し、もしこれらの団体が森林資源を管理・保全する能力があると証明できれば、州有林を指定することが政治的に宣言されているということがある。とは言え、SFMに向けた一貫性のある進展の兆候はない。

キーポイント

  • 林業セクターに関する情報は貧弱であり、また矛盾している。
  • PFEは756万ヘクタールと推定され、うち326万ヘクタール(プランテーション16万4,000ヘクタールを含む)は生産PFEと考えられる。
  • 生産PFEにおける自然林の少なくとも10万1,000ヘクタールはSFM下にある。SFM下にある保護PFEの面積を推定するための情報は不十分である。
  • 天然林は、主に沿岸地域およびアマゾン地域の農業開拓地拡大により脅威にさらされている。
  • SFMへの転換に抵抗している闇業者や違法業者が森林に強い圧力を与えており、違法伐採は3つの森林地域すべてに蔓延している。
  • アクセスしやすい森林の多くは劣化しており、二次林となっている。
  • 国家森林プログラムおよびその他森林関連政策や法律の実施能力は低い。
  • 多くのケースで、新しい法的規定にもかかわらず森林保有権は不明なままである。
  • 実際の収穫慣行と森林管理規制の間には食い違いがある。収穫は概して持続不可能な方法で行われている。また、収穫方法に関する法的規定は非現実的であり、森林利用者を違法行為に走らせる可能性がある。
  • 組織的な脆弱性が官僚主義とコスト増を招いている。これが民間セクターにも移転している。取引コストの高さが不正と腐敗を招き、違法な供給源からの木材量を増加させている。
  • 保護林の効果的管理は、資金不足、林業セクターへの十分な政治的支援の欠如、そしていくつかの地域での保有権をめぐる紛争によって阻害されている。