コートジボワールの内戦からの復興と森林再生

2021/03/13

コートジボワール・ドゥエクエ(Duekoue)にて、ITTOのプロジェクトで建設された倉庫の外で女性と子どもたちがポーズをとっている。写真撮影:P. Masupa/ITTO

内戦を機に、コートジボワールでは劣化した森林の再生を通じるなどして国民の団結が呼びかけられています。ITTOのプロジェクトは、シオ(Scio)及び ドゥエクエ(Duekoue)の保護林の再生活動を通じて国内避難民、難民、地域住民に必要な人道的支援を行いました。

本プロジェクトの主要な部分は、内戦によって負った傷を時間をかけて癒しながら地域の主導者を団結させることを目指す一連の啓発活動です。この活動によって、協働の精神が育まれ、対象地域に住む人々の参加による森林再生と持続可能な森林経営の実施に至りました。本プロジェクトは、在来・外来の樹種の良質な種子を使用した自然林の改良と保護及びタウンヤ(taungya)方式のアグロフォレストリー体制の確立に寄与しました。

本プロジェクトでは、倉庫の管理、倉庫内の食品加工機材の設置、組合員の研修実施を目的とした、9村における9つの共同組合(7,000名を超える組合員を擁す)の設立が実現しました。また、長引く緊張のためこれまで協力に消極的であった地域住民同士の和解と社会的な融和を後押ししました。さらに裨益者の生活水準の向上、女性の日常生活の改善及び食糧安全保障の確保にも寄与しました。

本プロジェクトの成果を挙げたことから、コートジボワール政府は現在、本プロジェクトを国内の他の地域でも実施しようとしています。