インドネシアの竹産業を発展させる

2021/03/15

インドネシアでは、竹織製品のおかげで竹資源の持続可能な経営が活気を帯びつつある。写真撮影:FOERDIA

インドネシアの森林経営にパラダイム・シフトが起こっています。森林セクターでは木材が主要な産物ではなくなり、森林コミュニティ、地域、そして国の経済を発展させる手段として次第に非木材林産物の生産が注目されています。

竹は、非常に大きな可能性を備えた森林の一次産品です。インドネシア政府は、社会林業、コミュニティ森林開発・キャパシティビルディング及び流域管理と統合型景観管理を含めた森林の再生・修復に関するプログラムの中でこれに重点を置いてきました。

ITTOのプロジェクトでは、インドネシアの竹資源の増加、付加価値の追加、一層適切な管理を支援しました。特に、化学薬品を使用せず環境に優しい保存処理方法により竹製品の寿命を延ばすことを目的とした竹処理施設を東ヌサ・テンガラ州に開設しました。本プロジェクトは、好況なインドネシアの竹工業の振興を支援するために設計された「1000戸のバンブーヴィレッジ(1,000 Bamboo Villages)」プログラムの一環として、インドネシアの他州にも展開可能なキャパシティビルディングのモデルをバリ州で開発しました。

バリでは、本プロジェクトの中で、女性の製織技能の向上、竹製品の質の改善、デザインの拡大、基礎的会計処理方法、起業経営及び電子販促に関する研修を通じた企業家能力の強化を目的としたキャパシティビルディングを行いました。現在、女性たちは様々なデザインのソカシ(sokasis、ヒンドゥー教の儀式で奉納のために使用する籠)やその他の竹製品を製作することができるようになり、市場を広げ、竹製工芸品の付加価値を高めています。