西アフリカにおける小規模森林景観回復に関する地域ワークショップ

西アフリカにおける小規模森林景観回復に関する地域ワークショップ

日付・会場: 2019年11月27日~29日、ロメ(トーゴ)

ITTOが2002年に国際自然保護連合(IUCN)、世界自然保護基金(WWF)、国際林業研究センター(CIFOR)、国連食糧農業機関(FAO)と協働して作成した「熱帯劣化森林と二次林の再生と管理、修復についての ITTO ガイドライン(ITTO Guidelines for the Restoration, Management and Rehabilitation of Degraded and Secondary Tropical Forests)」が公表されてから森林景観回復(forest landscape restoration:FLR)は概念となり野心となって広がりました。最近では、ボン・チャレンジ、愛知目標15(生態系の保全と回復)、森林に関するニューヨーク宣言(New York Declaration on Forests)、持続可能な開発目標(SDG)15(「陸の豊かさも守ろう」)、2017~2030年国連森林戦略計画(United Nations Strategic Plan for Forests 2017-2030:UNSPF)、世界森林目標(Global Forest Goals)1(森林被覆面積減少の反転)のようなFLRへの積極的な関与が世界的に起こっています。このようなコミットメントには森林景観の劣化を防止または回復させる取組や世界規模の気候変動対策に寄与する取組が求められています。
 
西アフリカの公用地にある森林は国有(forêts classées)とされています。その多くは人口増加、放牧、火の使用、その他の理由でここ数十年間で劣化しています。この劣化が内戦によって悪化したケースもあります。内戦のため人々が森林を占有し、住居、薪、自給農業のために多用したからです。
 
一方、コミュニティ森林プランテーションとして組織されている小規模林業は、地域の薪の供給量を増やすと同時に木材製品を基盤とした生計を強化し得ることから、FLRにとって多大な可能性を有しています。本ワークショップはITTOがトーゴ環境・持続可能な開発・自然保護省(Ministry of Environment, Sustainable Development and Nature Protection)との共同で開催するもので、西アフリカの公用地で実行可能な土地利用方法としてのFLRの役割を掘り下げる予定です。具体的には次を行います:
 
  • 森林に関する協調パートナーシップ(CPF)の共同イニシアティブとして最近作成された熱帯地域のFLRに関するITTOガイドラインを含む、世界のFLRのイニシアティブについての最新情報を提供する
  • アフリカ、特に西アフリカ(ベニン、コートジボワール、ガーナ、リベリア、マリ、トーゴ)のITTO加盟国で地方から国まで様々なレベルのFLRプログラムやプロジェクトの設計・実施から得られた教訓を話し合う
  • 西アフリカの小規模所有者に向けた林業方法の改善および合法かつ持続可能なサプライチェーンに関する政府の政策、措置、キャパシティビルディングを分析する
  • SDGsの中の特に目標15「陸の豊かさも守ろう」、目標12「つくる責任つかう責任」、目標8「働きがいも経済成長も」の達成に資するため、アフリカのITTO加盟国において小規模所有者を主体としたFLRの促進のために推奨される行動を特定する
 
本ワークショップはドイツ連邦食糧・農業省(BMEL)の資金協力を受け、合法かつ持続可能なサプライチェーンに関するITTOプログラムの一環として実施されます。
 
予算の制約により後援金の提供はITTOのフォーカルポイントおよび数名のFLR専門家に限られます。

ワークショップの詳細についてはこちらをご覧下さい。

連絡先

ポリカープ・マスパ(Mr. Polycarpe MASUPA)
森林経営部プロジェクトマネージャー
国際熱帯木材機関(ITTO)
電子メール:masupa@itto.int