東南アジアにおける森林法遵守およびガバナンス改善に関するDENR/FAO/ITTO地域レベルワークショップ

東南アジアにおける森林法遵守およびガバナンス改善に関するDENR/FAO/ITTO地域レベルワークショップ

日付・会場: 2007年9月11-13日,フィリピン、マニラ

東南アジアにおける森林法遵守およびガバナンスの改善:

各方面の関係者がマニラに集合
フィリピン環境・天然資源省(DENR)、国連食糧農業機関(FAO)、国際熱帯木材機関(ITTO)の主催により、フィリピン、マニラにおいて9月11~13日、森林法遵守およびガバナンスの改善に関する課題について東南アジアにおける各方面の関係者間の対話ならびに各国間の意見交換を促進し、現場での進捗を強化するための具体的且つ実現可能なアクションについて合意するため、地域レベルのワークショップが行われた。

10カ国の関係政府機関、NGO、民間部門ならびに14の地域的/国際的機関から50名ほどの代表者が一堂に会し、積極的にパネルディスカッションおよび本会議ならびにワーキンググループでの審議に参加した。

このワークショップは違法伐採とその関連取引に対処するための2001年9月の「バリ政府宣言」の熱意とハイレベルなコミットメントを改めて表明し、特に森林法の執行とガバナンスに関する東アジア閣僚会議(EA-FLEG)プロセス、ASEAN事務局、アジア森林パートナーシップ、EU-FLEGTアクションプラン、FAO、ITTOにより現在進行中のイニシアチブについて状況確認を行った。


全体的戦略と具体的なアクションに向けて

違法伐採の問題への対処を目的とする戦略は、全体的でありかつ以下の3つの要素のための広範囲にわたる政策的、法的、機関的、技術的オプションを含むものでなければならない。その3つの要素とは、1) 政策的法的枠組の合理化、2) 機関的能力の構築、3) 森林資源および森林部門に関する知識と情報の向上、である。

森林法遵守およびガバナンスを向上させるための、これら3つの統合された戦略的アプローチの主たる要素が、このワークショップの構成とプロセスの枠組を形成した。これによって、参加者は法遵守およびガバナンス改善の重大な障害を同定し、こうした障害を乗り越えるための具体的な勧告および次なるステップを策定し、勧告されるアクションの実施における関係者毎の役割を特定することができた。

これらの勧告を効果的に実施すれば、バリ宣言の公約の実現、将来の森林犯罪の効果的抑止において大きな効果を生むであろう。例えば、大規模違法伐採者および/または腐敗した政府官僚の逮捕、起訴、有罪判決、更に不正に取得された利益の差し押さえや没収は、現在進行中の違法伐採を抑制するための各イニシアチブにとって大きな突破口となるであろう。

すべての関係者にとって重要なアクションは、今後のアクション実施を支援するため、効果的な資源動員のための戦略的な提携を開発することである。これは企業の社会的責任アプローチの促進、政府予算配分の確保、暫定的協定および能力構築のための補正資金援助の獲得を含む。

参加者は、EA-FLEGに関する政府宣言または声明が発表される予定の第29回ASEAN農業漁業大臣会議(2007年9月、バンコク)、ならびに第2回EA-FLEG大臣会議(2008年中開催予定)など、近日中に行われる森林法の執行とガバナンス(FLEG)関連会議において、勧告されたアクションならびに期限付きの次なるステップを実施するという明示的確約を行うよう各国政府に要請した。


連絡先

ITTO事務局 スティーブ・ジョンソン
johnson@itto.or.jp