Status of Tropical Forest Management 2005

Latin America & the Caribbean

ペルー

ペルー

©UNEP-WCMC 2004

過去3年にわたり、ペルーは林業セクターをより広範なマクロ経済的目標である持続可能な開発に統合すべく重要な施策を取ってきた。新森林野生動物法はこの国の森林政策を具体化し、SFMおよび森林再生のためのいくつかのオプションを規定している。独立した森林管理メカニズムが確立され、官・民両セクターそして市民社会からの利害関係者が広く連携して、SFMへの共同アプローチを開発すべく作業を進めている。しかしながら、ペルーはまだ、広大なアマゾン森林において規制を執行・適用し、手段を計画することにおいて大きな課題に直面している。

キーポイント

  • ペルーには持続可能な経営への良好な潜在性を秘めた大きな森林資源がある。
  • PFEは推定2,460万ヘクタールの自然生産林、20~30万ヘクタールのプランテーション、そして1,630万ヘクタールの保護林から成る。さらにまだ配分されていない森林が1,910万ヘクタールある。
  • 生産PFEの少なくとも56万ヘクタールと保護PFEの154万ヘクタールは持続可能な方法で経営されている。さらに、保護PFEの大半は、公式にはSFM下にはないとしても、その遠さゆえ、切迫した脅威にはさらされていない。
  • 先住民テリトリーにおいて5万9,600ヘクタールの自然林が認証された。
  • 年間26万9,000ヘクタールという森林破壊率はこの地域において最も高い方である。その原因はアマゾン地域への入植者の流入とそれに伴う農業開拓によるところが大きい。
  • 新森林野生動物法規制が2000/2001年に承認され、国家森林戦略が2004年に採択され、国家森林再生計画が2005年に策定された。
  • 新森林野生動物法はSFM推進のための大胆な施策である。その効果的実施には、おそらく官民両セクターの人材への相当な投資が要求されるであろう。
  • 特筆すべきは、この新法が新しい伐採権制度のパラメータを規定していることである。
  • この新しい制度を監視するため、独立の森林管理監視機関が設立された。
  • SFMの財政的実現可能性は、様々なあまり知られてない種から得られる価格によって大いに変わってくるであろう。
  • 特にカオバおよびセドロに関連する闇の森林事業が多く行われているが、これらの種は経済的に欠乏しつつある。このような木材への伐採圧力は保護地域および先住民コミュニティに属する森林の両方において増加している。
  • 現場レベルでSFMを実施する能力は低い。しかしながら、トレーニングや技術援助によってこの問題に対処する試みはかなり行われている。