Status of Tropical Forest Management 2005

Asia & the Pacific

ミャンマー

ミャンマー

©UNEP-WCMC 2004

ミャンマーはかつて模範的な森林経営システムを、特に広範なチーク森林地域で行っていたことがあったが、近年は深刻な森林破壊と森林劣化が進んでいる。木材生産は2003年までの10年間でほぼ倍増し、森林部(Forest Department)は、特に遠隔国境地帯において、林業システムを完全に実施する、あるいは規制を執行する十分な資源が欠如している。コミュニティ森林もまた、森林行政の地方分権化の欠如など数多くの課題に直面している。しかし国の約半分はまだ森林であり、政治的、行政的、経済的障壁を乗り越えるならば、SFMは手の届くところにある。

キーポイント

  • ミャンマーはそのPFEに推定1,300万ヘクタールの自然熱帯林を有し、うち970万ヘクタールは生産林に、330万ヘクタールは保護林に指定されている。ミャンマーはまた約71万ヘクタールの植林を有し、うち35%はチークである。
  • ミャンマーの森林の多くは劣化しつつある。この状態は法執行の欠如により、特に遠隔地域において、いっそう悪化している。
  • 生産PFEの準自然チーク林の少なくとも29万ヘクタールは持続可能な方法で経営されている。しかし生産PFEの多くは経営状態を評価するための情報が不足しており、持続可能な方法で経営されている範囲を推定することもできない。
  • ミャンマーのチーク林には良く試験された林業システムが存在する。しかしその実施範囲は不明である。
  • 森林省(Ministry of Forestry)が1995年に策定された国家森林政策実施の主要責任者である。
  • SFM実施の最も重大な障壁となっているもののいくつかは組織的なものである。具体的には、森林部(Forest Department)に影響する慢性的予算不足、非常に限られた民間セクターの関与、訓練された人員の不足、効果的な参加プロセスの欠如がある。
  • 産業丸太の総生産は2003年に推定424万m3であった。
  • ミャンマーは保護地域を設立し、保護地域制度拡張および生物多様性保全向上のための計画を作成した。しかし実施状況については情報がない。