Status of Tropical Forest Management 2005

Africa

トーゴ

トーゴ

©UNEP-WCMC 2004

トーゴにおける森林保護および森林経営の難しさは、主に貧困にあえぐ地方住民からの重圧にある。実際、既存森林に対する圧力はすでに高く、森林の管轄官庁である環境自然資源省(Ministry for Environment and Natural Resources)はその健全性を確保することができない。森林経営能力は低く、改善は手段の欠如により阻まれている。このことは多くの森林事業に影響している。例えば、経営計画はいくつかのチークプランテーションに限定され、1年に新設されるプランテーションはわずか300ヘクタールに過ぎず、森林火災に対する保護策はほとんどが効果的でない。コミューン、県、地域に州の土地および環境問題の責任を持たせる地方分権化プロセスが開始しているが、このプロセスの森林経営への効果は未だ未知数である。

キーポイント

  • トーゴは推定36万8,000ヘクタールのPFEを有し、うち4万1,000ヘクタールは自然生産林、31万3,000ヘクタールは保護林、そして1万4,000ヘクタールはプランテーション(およびPFE外の民間プランテーション)である。
  • 自然林生産PFEの少なくとも5,500ヘクタールは持続可能な方法で経営されていると考えられる。持続可能な方法で経営されている保護PFEの面積を推定するための十分な情報はない。
  • 森林保護区および保護地域は効果的に保護あるいは経営されていない。多くは劣化が進んでおり、浸食、NWFPの違法採集、密猟、木材盗難が野放し状態である。
  • 林業トレーニング能力は非常に限られている。そして森林行政において、森林あるいは環境経営の高等教育を受けている者は10人に満たない。
  • 国家的SFMの枠組と自然林のための森林経営標準が欠如している。
  • 民間所有の植林が現在、開発中であり、PFEにおけるチークその他のプランテーションを補うことになろう。
  • しかしながらPFE内の植林は小規模であり、概して適切な計画、モニタリング、林業的フォローアップが欠如している。
  • 森林保護区の近隣の村は森林委員会をもっており、森林保護区の利用における地域の利益を管理している。