Status of Tropical Forest Management 2005

Africa

ナイジェリア

ナイジェリア

©UNEP-WCMC 2004

ナイジェリアのSFMにはいくつかの障壁がある。政府に森林伐採の自由裁量権があること、一貫した政策の欠如、高森林州(high-forest states)の大半における違法伐採および違法NWFP採集の蔓延、森林プログラムと森林経営の慢性的資源不足、連邦、州、地方政府間の責任の重複と過剰な官僚主義、セクター間の協調の欠如、森林計画と開発の基礎にすべき信頼できるデータの全般的欠如などである。ナイジェリアは森林経営の長い歴史を持ち、その公式目標は森林生産のあらゆる面において自給自足を達成することである。しかし、かつては重要な輸出国であったこの国は、現在一次森林産品の純輸入国となっており、この目標を達成するためには相当の仕事をこなさねばならない。

キーポイント

  • ナイジェリアは推定411万ヘクタールのPFEを有し、うち272万ヘクタールは自然生産林、101万ヘクタールは保護林、そして37万5,000ヘクタールは植林である。PFEはナイジェリアの総国土面積の5%に満たない。
  • データは概ね弱く、連邦政府は提示されたデータの正確さを確認することができない。
  • 森林保護制度は1937年に創設され、970万ヘクタールをカバーしている(国土面積の10%)。しかしその大半はもはや森林ではない。
  • 1988年森林政策の目標は森林エステートを10%から20%に増やすことであった。しかしこれは実現していない。
  • SFM下のPFEの面積を推定するための情報は不十分である。
  • ナイジェリアの憲法によれば、林業セクターは連邦、州、地方政府レベルで管理される。しかしこの3つのレベルの権能の明確性が欠如している。
  • 連邦政府の主要な関心事項は、州に適切な政策枠組を与え、造林および保全プログラムを支援することである。
  • 州政府は森林資源の管理および森林開発活動と地域コミュニティの調整にのみ責任を負う。
  • 森林生産は低下しており、需要と供給の不均衡を招いている。かつては重要な輸出国であったナイジェリアは、純輸入国となっている。
  • 木材加工産業は、技術が古く、回復が遅く、機能不全である。
  • コミュニティプランテーション開発を奨励すべく設計された国家森林開発プログラム(National Forestry Development Program)がある。
  • 木材からの収益の一部は地域の共同土地所有者に還元されるべきであるが、実際には資金は流用され、地元民の森林保護への動機を減少させている。