Status of Tropical Forest Management 2005

Africa

リベリア

リベリア

©UNEP-WCMC 2004

リベリアは豊富な森林資源に恵まれているが、そのかなりの部分が近年内戦によって損失あるいは劣化している。この国が政治的問題から立ち上がり、新たに再構成・再編成された林業セクターが説明責任と透明性の柱の上に築かれれば、経済成長および持続可能な開発に重要な役割を果たしうる。しかし、その成功は強い政治的意志と外国からの援助にかかってくることになろう。

キーポイント

  • リベリアのPFEは推定141万ヘクタールであり、うち131万ヘクタールは自然林生産PFE、10万1,000ヘクタールは保護PFEである。現在PFEにコミットしていない地域が約200万ヘクタールあるが、そこらもっと多くの森林がPFEにコミットしうる。
  • 現在SFM下にあると思われるPFEはない。
  • 既存の保護PFEはこの国の森林の3%に満たない。
  • 国連安全保障理事会は2003年リベリアからの木材禁輸措置を発動し、それは今も有効である。この禁輸措置は木材輸出による利益が民兵組織に渡ることを阻止することがねらいであった。
  • 過去にはリベリアの林業セクターはGDPの4分の1以上を生み出したこともあったが、禁輸措置と林業セクター自体の混乱状態によりこの数字は低下した。
  • 森林経営を促進するための信頼できる森林資源データはまったくないに等しい。
  • 森林開発局(Forest Development Authority, FDA)は林業セクターの監督官庁であるが、深刻な資源不足状態にある。
  • FDAは近年、伐採権契約を見直し、合法性を判断しようと試みたが、内戦中に多くのファイルが損失あるいは破壊されたため、この作業は困難を極めた。
  • 幅広い利害関係者の間に、コミュニティベースの森林経営および地方住民との利益共有強化のための強い支援がある。
  • リベリアの森林のために考案された林業システムは、選択的伐採レジーム以外はない。規定されている伐採サイクル25年は比較的短い。
  • 木材加工能力とその他のインフラストラクチャーの多くは内戦の間に破壊され、まだ再建されていない。