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Status of Tropical Forest Management 2005

Africa

コンゴ民主共和国

コンゴ民主共和国

©UNEP-WCMC 2004

内戦はコンゴ民主共和国のインフラストラクチャーと発展に甚大な被害をもたらした。その豊富な森林資源にもかかわらず、林業セクターは国際投資家や資金援助者を引きつけることができず、いまだ未発展のままである。2002年(内戦終結)以来ある程度の進歩は見られ、政府は森林資源の持続可能な利用の奨励をねらいとする政策を策定している。森林および伐採権の管理と規則の執行は現在不安定な状態であり、SFM能力は最低限にとどまっており、その広範な適用まではまだ遠い道のりであると思われる。それでも林業セクターは(適切な計画と規制さえあれば)国の復興とその後の発展に重要な役割を果たす可能性を秘めている。

キーポイント

  • コンゴ民主共和国は広大な閉鎖熱帯林を有し、他の利用への転用は比較的低い。しかし林業セクターは長引いた内戦の影響で混乱状態にある。
  • コンゴ民主共和国は推定4,760万ヘクタールのPFEを有しており、うち2,050万ヘクタールは生産林、2,700万ヘクタールは保護林、そして5万5,000ヘクタールは産業木材プランテーションである
  • 自然林生産PFEの少なくとも28万4,000ヘクタールは持続可能な方法で経営されており、3つの調査研修森林を構成している。保護PFEの中で持続可能な方法で経営されている地域はないと思われる。
  • 正式に管理されているものでないにしても、コンゴ民主共和国の森林のかなりの部分は、その遠さゆえ、森林破壊やその他人為的活動の脅威にさらされていない。
  • 生産林の一地域、約110万ヘクタールのみ、経営計画が適用されている。
  • 2002年の森林法の下では、50万ヘクタールまでに対する伐採権が25年間(更新可能)付与されうる。
  • 森林管理は環境自然保護水資源森林省(Ministry of Environment, Nature Conservation, Water Resources and Forests)内の3つの委員会の管轄である。
  • コンゴ民主共和国の収穫量は、たとえかなりのレベルで行われていると思われる違法伐採を計上したとしても、潜在的に持続可能な収穫量のほんの一部に過ぎない。
  • コンゴ民主共和国の10ある国立公園のうち4つがUNESCO世界遺産に登録されており、推定932万ヘクタールの森林がIUCNカテゴリーI-IVに準じた保護地域に含まれている。