Forest landscape restoration implementation workshop

森林景観再生実現ワークショップ

日付・会場: 2005年4月3日~8日,Petrópolis, Brazil

ITTOが協賛したこのワークショップは、森林景観回復に関するグローバルパートナーシップ(Global Partnership on Forest Landscape Restoration)の主催で行われた。41カ国100人以上の専門家が結集し、今日までの森林回復実施の経験について中間評価した。


対話から行動そして学習へ

写真: A. Gaviria

森林景観回復は、森林、生物多様性、気候変動そして砂漠化に対する国際的合意を得たコミットメントを果たすためのひとつの手段である。また貧困撲滅、清潔な飲料水へのアクセス、環境の持続可能性に関するミレニアム開発目標(MDG)にも貢献し、MDGに対する複数の多国間環境関連合意を連携させる。森林景観回復は、貧困撲滅戦略や国家森林プログラムなどセクター内外の国家的開発プロセスに統合されるべきローカルメカニズムである。

森林景観回復は、荒廃地および森林減少地における主要物品およびサービスを回復させ、それらに生計手段を依存する人々の生活を向上させることに確固とした実績がある。また、全体がその構成要素の合計以上のものになるような相補的土地利用のモザイクを開発することによって、幅広く多様性のある景観目標を達成するためのツールでもある。

森林景観回復は、生態系の健全性を回復し、荒廃地の生産性と経済価値を向上させることを目的としており、過去の原始林の再生は目的としていない。世界120以上の事例において、荒廃地の回復や復旧が行われているのは、人々が収入創出の代替手段などの利益を求めているためである。これは荒廃に取って代わる強力な動きである。

経験の教えるところでは、森林景観回復の成功は、その景観に住む人々と景観管理の影響を直接受ける利害関係者とともに積み上げていくことから始まる。成功する森林景観回復の青写真というものはない。それぞれの状況はその地域の状況から発展するものだからである。森林景観回復は、漸進、反復、適応、応答のアプローチなのである。


次なるステップ


グローバルなパートナーシップを育てる

「森林景観回復に関するグローバルパートナーシップ」は、森林景観回復の重要性を認識し、グローバルな取り組みへの参画を希望する政府、団体、コミュニティ、企業を連携させる新しい方法である。「森林に関する協調パートナーシップ(Collaborative Partnership on Forests)」の多くのメンバーが「森林景観回復に関するグローバルパートナーシップに積極的に参加している。同パートナーシップは新メンバーの参加を歓迎している。同パートナーシップは第2回国際実施ワークショップを4年以内に行い、実行コミュニティがその間に達成したことの中間評価を行う予定である。

学習ネットワークを築く

ペトロポリスにおいて、同パートナーシップは2006年末までに新たな景観回復イニシアチブの一覧を発表することによって、森林景観回復の価値をさらに示すことを確約した。これらのイニシアチブは貧困撲滅、生活の質、そして生物多様性の保全における森林景観回復の役割についての経験と学習をもたらすことになろう。


課題


人々と自然に益する森林景観を回復し、森林損失と荒廃傾向を逆転させる


リンク

連絡先

Carole Saint-Laurent
Senior Forest Policy Adviser, IUCN
Coordinator, Global Partnership on Forest Landscape Restoration
70 Mayfield Avenue
Toronto, Canada M6S 1K6
Tel: +1 416 763 3437
Email: CarSaintL@bellnet.ca