第3回アジア太平洋林業ウィーク:ITTO・世界資源研究所(WRI)共催テーマ別ストリーム1 “繁栄への道:未来の貿易と市場”

第3回アジア太平洋林業ウィーク:ITTO・世界資源研究所(WRI)共催テーマ別ストリーム1 “繁栄への道:未来の貿易と市場”

日付・会場: 2016年2月22日~26日 クラーク経済特別区(フィリピン、パンパンガ州)



イントロダクション
森林製品を取り巻く国際市場と貿易についての状況は世界的な景気後退から徐々に改善してきています。しかしながら、この景気回復は安定しておらず様々な要因が世界の木材市場について影響を及ぼし、森林製品市場と貿易に関する色々な機会や課題を生み出す可能性があります。一方で(新しい森林製品やサービスを含む)市場へのアクセスの機会を増やすことができれば、各国が必要とする財源の確保や持続可能な森林経営を推進する政策を実施する際の一助になると広く認識されています。経済発展における森林の役割を強化するという目標は、慎重にバランスを取りつつも、急速に減少している、または一部が残された天然林や、継続的な違法伐採、汚職とガバナンスの問題に対して速やかに対応する必要があります。アジアの森林が今後も継続的に存続していくには、森林保全や再生について慎重なバランスが要求されるとともに、林産品やその他森林製品の生産について効率性と費用対効果を改善していくことが求められます。

ストリームの目的
ストリーム1の目的は、アジア太平洋地域の官民ステークホルダーによる経験や意見の交換を通して、本会議(APFW2016)のメインテーマを達成できるようサポートすること、国際森林貿易と市場の最新動向を見直すこと、そして同地域の持続可能な森林貿易と繁栄への道という文脈において世界の貿易と市場についての将来や現状に関連する問題に対処することです。

ストリームの範囲
今回のストリームでは、貿易と市場における新たな傾向を検証し、これらに影響を与える世界および地域レベルでの要因について調査する予定です。また、次にあげる質問がストリームで取り上げられると考えます。

- 木材・非木​​材林産物貿易の新しい傾向として何が挙げられるか、またその傾向は2000年以降どのように変化したか。どのような新製品や収入源が新しく見られるか。(例:生態系サービスへの支払い)。

- (ASEAN経済共同体を介した)地域統合や(二国間および多国間両方の)貿易協定がどのようにアジア太平洋地域の林産物貿易に影響を与えるのか。

- ますます高まる社会の複雑な要求の中で、どうすれば積極的に将来の持続可能な森林製品貿易に対する認識を高めて賛同することができるのか。合法的で持続可能な木材資源の調達という目標を達成するための国の合法性要件についての規制や、自主的な第三者認証、その他のモデルによってどのようにそれぞれが共通の目標に向けて相乗効果を生み出し、取組んでいけるのか。
 
​- アジア太平洋地域の高まる需要を満たすためには、どのようにすれば持続可能な方法で十分な量の木材や繊維を生産することができるのか。過去十年間で台頭してきた木材の合法性基準について、市場へのアクセスと林産業のサプライチェーンの管理に対してどのような影響を及ぼしてきたのか。また、どのようにすれば小規模農家や小規模生産者が市場へ参入する際の障壁を低減することができるのか。

​ストリームの構成
次の主要3セッションを中心にストリームを構成していきます。
 
セッション1:世界の林産物貿易の現状と動向
セッション2:市場アクセスの機会と課題
セッション3:パートナー主導の並行イベントの実施

連絡先

ITTO事務局システムマーケットアナリスト
リー・チアン
Eメール: li@itto.int

WRI森林プログラムアソシエイト
ティナ・シュナイダー
Eメール: tschneider@wri.org