US$5.4 million in new funds for tropical forests

2006年11月11日, 横浜

写真: J. Blaser

国際熱帯木材理事会は、熱帯林資源の保全ならびに持続可能な経営、利用ならびに取引のための新プロジェクトならびに活動のため540万ドル強の拠出を誓約した。

同理事会は国際熱帯木材機関(ITTO)の統括組織である。年に2回会合を開き、持続可能な森林経営ならびに持続可能な方法で生産された熱帯木材の取引を促進することを目的とした幅広い議題について議論している。今週、その第41回会議で拠出が誓約された資金は、6月にメキシコのメリダで行われた第40回理事会会議で誓約された610万ドルに加えてのものであり、2006年の拠出誓約総額は1,150万ドルを超える。

同理事会は今会議で11のプロジェクトおよび7つの予備プロジェクトに資金拠出を決定した。その中には、日本において認証木材および合法的に生産された木材を推進するためのプロジェクトや、カンボジアにおいて森林法の執行およびガバナンス能力を強化するためのプロジェクトが含まれている。さらに、ガーナの女性グループによるコミュニティ森林再生を支援するプロジェクトや、インドネシアにおけるラミン(Gonystylus spp.)の天然林を保全・回復させ、この樹種のプランテーションを設立するためのプロジェクトもある。理事会はまた、メキシコにおける木材製品試験所設立プロジェクトにも資金拠出を決定した。

同理事会は追加資金を、マレーシア、サラワク州のプロンタウ国立公園を拡張し隣国インドネシアとの国境にまたがる保護区を設立するプロジェクトに配分した。また追加資金は、欧州共同体からの300万ドルの助成金も含め、ITTOメンバー国によるCITES樹種記載実施能力の向上を補助することにも配分された。このCITES作業はITTO 2006-2007作業プログラム実施の進捗状況を理事会がレビューした中の数多くの活動のひとつであった。同作業プログラムに含まれている気候変動と熱帯林の関係を監視する活動も、気候変動交渉とそのことが熱帯林にもたらす意味における最近の進展状況に関する報告のため追加資金を受けた。フリーザイラー研究助成基金もまた、優秀な研究者に研究助成金を授与するこの価値あるプログラムを継続するため、理事会によって補填された。

同理事会はその運営協約であるITTA 1994を拡張し、改訂協定のメンバーによる批准状況を今後の会議で定期的に見直すことを決定した。会期間ワーキンググループが設立され、ITTA 2006に含まれるべき主題プログラムを考案することに資金が拠出された。同理事会はまた、2007年11月にポジションが空きになる新事務局長選出のための手順を最終決定した。

今会議の主要資金提供者は、日本政府、スイス、合衆国、フランスであった。また一次産品共通基金、フィンランド、ノルウェー、オーストラリア、大韓民国、オランダ各政府も資金拠出を誓約した。さらに、バリパートナーシップ・サブアカウントBなど、同機関の非特定財源から資金が動員された。

新たに資金拠出が決定した全プロジェクトの説明は、次号のITTO Tropical Forest Updateに掲載されます。同理事会会議に関する詳細は、www.itto.or.jpをご覧ください。