ITTO事務局長、生物多様性条約第15回締約国会議ハイレベルセグメントで、熱帯林への投資拡大を要請

2022年12月19日

生物多様性条約第15回締約国会議のハイレベルセグメントで声明を発表するシャーム・サックルITTO事務局長。写真: Hwan Ok Ma/ITTO

2022年12月19日、カナダ、モントリオール:シャーム・サックルITTO事務局長は、生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で、各国の代表者らに対し、「生物多様性、水資源、炭素吸収源の持続可能な利用を長く続けていくことができるよう」熱帯林への投資を促しました。

サックル事務局長は、COP15のハイレベルセグメント(HLS)で講演し、政府閣僚や代表団の団長らを含む様々な参加者と議論を交わしました。HLSの目的は、政治的モメンタムを構築・維持し、詳細かつ効果的なポスト2020生物多様性枠組を策定するための現在進行中の交渉を支援することです。

サックル事務局長は、熱帯林は土地利用の変化、森林減少、森林劣化に対してますます脆弱になっており、「食料、木材、エネルギーの安全保障を脅かす世界的な課題が、このような(土地利用の変化などの)動きを加速させます。」と述べました。また将来の世代のために、特に生物多様性を保護を確実にしていくためにも、持続可能な方法で経営された熱帯林との関わり方を変えるよう、国際社会に呼びかけました。

「ITTOは各国代表に対し、ポスト2020生物多様性枠組と資源動員について合意を形成するよう求めます。」とサックル事務局長は述べました。また、ITTOが「拡張性、再現性、移転性のあるプロジェクトを現場で成功裏に実施してきた」経験を持つ組織であることから、ITTOを支援するように求めました。

サックル事務局長は、熱帯林への投資は、世界の生物多様性やその他の自然価値に恩恵をもたらすだけでなく、地域社会や先住民族の生活を豊かにし、誰一人取り残さないようにすることができると述べました。

「ITTOはネイチャーポジティブな世界のために全力でコミットします。」とサックル事務局長は述べました。

サックル事務局長の声明文をダウンロードする。