トーゴの女性が森林再生活動の先頭に ITTOと創価学会の支援で

2021年11月12日

ITTOが実施する本プロジェクトにて、植栽とアグロフォレストリー実践方法の改善のための道具がトーゴの女性たちに供与された。写真撮影:REFACOF

横浜、20211112日:創価学会の資金協力でITTOが西アフリカ・トーゴの2県を対象に実施している森林景観再生プロジェクトを通じてアグロフォレストリーの実践方法が改善し、女性の生き方も変わりつつあります(聖教新聞の記事より)。

パイロットプロジェクトである「トーゴ・ブリタ(Blitta)県およびラックス(Lacs)県の女性グループによる森林景観再生支援(Support for women’s groups with the restoration of forest landscapes in the prefectures of Blitta and Lacs, Togo」の1年目では、新型コロナウイルス感染症の拡大により活動が幾度となく中断する中、100名を超える女性が30,000以上の苗木の植え付けをしました。

この2県では森林が広い範囲で消失しており、多くの女性たちが貧しい生活を強いられています。

プロジェクトリーダーであるセシル・ビビアン・ンジェベト氏は、「トーゴのこの地域に特有の文化や慣習により、この地に住む貧しい女性たちには土地や財産を所有する権利が十分に与えられておらず、自立が阻まれています。」と話しました(聖教新聞の記事(リンクは下記)より)。ンジェベト氏は、本プロジェクトの実施機関であるコミュニティ森林経営のためのアフリカ女性ネットワーク(African Women’s Network for Community Management of Forests:REFACOF)の創設者で、代表を務めています。

「しかし、このコミュニティの女性たちは、家事やコミュニティでの活動を通じて家族を支えています。彼女たちは収入をもたらす活動に従事して一層の権限を享受し、そのような社会的の課題を克服する必要があります。」ンジェベト氏はこのように述べました。

本プロジェクトは、女性が新しい技能を習得し、就業し、金銭的に自立できるよう支援しています。

ンジェベト氏は次のように話しました。「家事や子育てを通じて家族やコミュニティを支えているのは女性です。女性は、貧困、飢え、環境保全といった社会全体に関わる課題に打ち勝つ力を備えています。」

「プロジェクトに参加した人々は、プロジェクトを非常に好意的に受け止めています。」

「『私の長年の夢がついに叶いました。』」という人々もいます。

本プロジェクトは、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)の達成並びに国連家族農業の10年(UN Decade of Family Farming:UNDFF)(2019年~2028年)及び国連生態系回復の10年(UN Decade on Ecosystem Restoration)(2021年~2030年)に向けたトーゴの取組に寄与しています。

ンジェベト氏は、本プロジェクトの成果がプロジェクト対象地域以外にも波及し、プロジェクトが拡大することに期待を寄せています。

「今後、本プロジェクトに関与した女性たちがトーゴ国内の他地域で彼女たちの経験を共有し、種々の取組を実施し、相互に学び合うことが期待されます。」と、ンジェベト氏は述べました。

聖教新聞の掲載記事を読む(一部分のみ無料公開されています)

創価学会は、コミュニティ主体型の世界的な仏教団体で、世界の平和、文化と教育を推進しています

関連するSDGs

本プロジェクトは、山村地域の女性たちの暮らしを大きく変え、地域の森林保護にも寄与する草の根の取組です。

山村地域に住む女性は、アグロフォレストリー、作物栽培、地元の市場に出荷可能な木材・非木材の林産物の生産から裨益しています。

本プロジェクトにより、林業や生計を立てる活動に参画する地元の女性たち増えており、その金銭的な自立を助けています。

本プロジェクトにより、苗床の設立と維持にかかる女性たちの組織面、管理面、技術面の能力が向上しています。

本プロジェクトは土地劣化を食い止め炭素貯蔵量を増やすことを目的としています。

トーゴでは、人口増加、農業拡大、乱開発、異常気象事象によって森林に負荷がかかり、森林が著しく減少しています。本プロジェクトは、女性たちが地域の森林を保護できるよう能力強化を行っています。

トーゴの女性たちが森林景観再生とアグロフォレストリーを取り入れることにより、国連生態系回復の10年(2021–2030 UN Decade on Ecosystem Restoration)の実施を促します。