GTI、開始以来の軌跡をたどる
2026年6月16日, 横浜
持続可能な熱帯木材ビジネスの事業者にとって、地政学的リスク、変化する貿易政策、そして世界市場を形作る規制強化に対応するためには、信頼性が高く最新の情報が不可欠です。
そのような中で登場したのが、熱帯木材および木材製品の国際市場に新たな透明性をもたらし、業界全体における合法かつ持続可能なサプライチェーンの推進を目的とした世界木材指標(Global Timber Index: GTI)が登場しました。GTIはITTOの支援を受けて実施されています。
開始から4年目を迎えたGTIプラットフォームは、業界関係者のネットワークを活用して市場情報レポートを作成しています。また、持続可能な実践を促進するための拠点としても発展してきました。
シャーム・サックルITTO事務局長は次のように述べています。「GTIプラットフォームは、持続可能な熱帯木材経済のための国際協力を促進するというITTOの中核となる使命を体現しています。これは多国間主義の実践的な成功例であり、データの共有と協調的な行動が、より強靭で、合法かつ持続可能なサプライチェーンへの道を切り開くことを示しています。」
ITTOは、中国マカオ特別行政区の招商投資促進局(Commerce and Investment Promotion Institute of Macao SAR: IPIM)のサポートとともに、2022年末にITTOの旗艦事業である合法かつ持続可能性サプライチェーン(LSSC)の下でGTIを立ち上げました。実施はグローバル・グリーン・サプライチェーンズ・イニシアティブ(GSSC)が担っています。
GTIプラットフォームは、アフリカ、アジア、ラテンアメリカの10か国の窓口を担うフォーカルポイントのネットワークを構築しています。対象国には、ブラジル、エクアドル、ガボン、ガーナ、インドネシア、マレーシア、メキシコ、コンゴ共和国、タイといった主要生産国に加え、重要な製造・消費国である中国も含まれています。
これらのフォーカルポイントは、通常、林業団体や政府機関によって担われており、現在では300社を超える企業から伐採量、在庫量、受注量、価格、納期、将来見通しなどの情報を収集しています。
GSSCの統計モデルは、これらのデータを指数化し、世界および各国レベルの熱帯木材市場の動向について、代表性が高く最新の状況を示す独自の指標を作成しています。また、重要なサブセクターについても状況を把握することができます。
例えば、GTI生産者指数(GTI-Producers Index)は、ITTO生産国加盟国の丸太および製材生産量全体の約65.8%を占める国々における伐採および一次加工の動向を反映しています。同様に、GTI木質パネル指数(GTI-Woodbased Panel Index)は、世界の木質パネル生産量の約51.1%を対象としています。
これらの世界全体および国別の分析結果は、持続可能な熱帯林経営および木材貿易に関する新たな動向や発展を紹介する特集欄とともに、毎月ITTOウェブサイト上で公表されるレポートに掲載されています。
ITTOとGSSCは最近、『世界木材指標(GTI):マイルストーンと成果』(Global Timber Index: Milestones and Achievements)を公表しました。同報告書には、各国フォーカルポイントによる所感が掲載されており、GTIが透明性の向上、国際協力の強化、そして合法かつ持続可能な木材貿易の促進において果たしている役割がますます大きくなっていることが強調されています。
GTIプラットフォームは今後も進化を続け、市場間の連携を促進し、政策立案に資する情報を提供し、世界の強靭で持続可能な熱帯木材バリューチェーンを支える、より一層重要な触媒となることが期待されています。
