年末年始の木材市況低迷の中、ガーナは上昇

2025年2月24日, 横浜

GGSC事務局

ガーナのビビアニ・ロギング・アンド・ランバー・カンパニー・リミテッドで働く労働者。写真: Peter Zormelo

世界木材指標(Global Timber Index: GTI)レポートの最新版では、ホリデーシーズンで他の多くの国々の木材市場が季節変動に見舞われたにもかかわらず、ガーナの木材セクターが1月に改善の兆しを見せたと報告されています。ITTOが支援するGTIは、様々なパイロット国の木材セクターの動向を追跡しています。

ガーナのGTIは1月に68.2%となり、12月の低迷を経て再び50%の基準値を上回り、木材セクターの上昇傾向を示しました。

しかし、タイ(49.0%)、コンゴ共和国(41.9%)、中国(39.5%)、メキシコ(37.1%)、ブラジル(34.9%)、ガボン(32.4%)、マレーシア(20.1%)のGTIはすべて基準値を下回っています。

1月は、多くの国の企業が新年を祝うために休暇を取り、木材市場に季節的な落ち込みをもたらしました。例えば中国とマレーシアでは、休暇中に多くの労働者が故郷に戻り、企業は生産を縮小することとなります。ブラジルのGTIサンプル企業では、休暇の影響もあり、1月の原材料調達と生産が鈍化しました。

世界の木材市場の低迷にもかかわらず、GTIのサブインデックスのいくつかには明るい兆しが見られます。例えば、ガーナの生産は活発で、タイの新規注文と輸出注文は前月に比べて増加し、メキシコとコンゴ共和国の国際市場の需要は比較的安定していました。

ガーナのイブラヒム・アンド・サンズ・カンパニー・リミテッドの工場。写真: Peter Zormelo

その他のニュースとしては、木材生産に特化した指数であるGTI-生産者指数(GTI-Producers Index)が39.8%、木質パネルに特化した指数であるGTI-木材パネル指数(GTI-WBP Index)が45.0%となり、両サブセクターとも1月は低迷していたことが挙げられます。

2024年を振り返ると、GTIパイロット国では、世界的な需要の縮小にもかかわらず、着実な発展を遂げることができていた木材セクターもあります。例えば、ブラジル機械加工木材産業協会(ABIMCI)の報告によると、同国の木材セクターは輸出量において比較的安定した業績を維持し、主に港湾の滞貨の解消と既存の注文の履行により、年の最終月には出荷量がわずかに増加していました。

2025年上半期に予想される木材市場動向に関しては、中国、ガボン、ガーナ、メキシコのGTIサンプル企業は比較的楽観的で、市場予想のサブインデックスは50%を超えています。しかし、ブラジル、マレーシア、コンゴ共和国、タイのGTIサンプル企業は自信が十分ではなく、短期的な市場需要回復の明確な兆候が現れるまで、政府や国際的な機関や協会などからの追加的な支援が有益と見込まれます。

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