ITTO、世界的な気候変動対策における熱帯林の重要性をより高めるため、UNFCCC COP29に向けて加速

2024年11月6日, アゼルバイジャン、バクー

持続可能な方法で経営された熱帯林と合法なサプライチェーンは、気候変動との闘い、循環型経済を支えていく上で不可欠です。熱帯林は炭素吸収源として機能し、持続可能な木材は環境をより汚染する他の素材に代わる再生可能で低炭素な素材となることができます。持続可能な経営はまた、生産性を高め、生物多様性を保護し、土壌と水の保全の質を保ち、自然災害から守ることによって、気候変動の影響に対する森林とコミュニティのレジリエンスを高めることもできます。農作物不足の際には、地域の食糧資源となることもできます。

国際熱帯木材機関(ITTO)は、森林再生、生物多様性の保全、原野火災の防止、持続可能な生計と雇用の創出、合法で持続可能な木材サプライチェーンの促進などの取り組みで加盟国を支援することによって、気候変動に関する国際的な目標をサポートしています。

ITTOは、国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(Conference of the Parties to the United Nations Framework Convention on Climate Change: UNFCCC COP 29)(英語)に向けて、グローバルな気候変動対策における熱帯林の存在感をより高めるための準備を行っており、アゼルバイジャンのバクーで開催される同会議に積極的に参加する予定です。ぜひ、私たちとともに下記のイベントに参加し、気候変動対策における森林の役割を強化するためのアイデアや機会を探ってみてください。

2024年11月11-16日

ITTO、CIFOR-ICRAF、IUFROとの共同ブース
展示ブース|ブルーゾーン 


ブルーゾーンの展示ブースNo.9にお越しいただき、ITTO、国際林業研究センター-国際アグロフォレストリー研究センター(The Center for International Forestry Research-World Agroforestry: CIFOR-ICRAF)(英語)、国際森林研究機関連合(International Union of Forest Research Organizations: IUFRO)(英語)が、インパクトがあり科学的根拠に基づく気候変動解決策を目指し、森林と樹木を基盤としたシステムの可能性を最大限に活用するために、最先端の研究、変革的な政策ソリューション、現場での取り組み、コミュニティ主導のアクションをどのように統合しているかをご覧ください。

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2024年11月12日

16:45- 18:15(UTC+4) 
気候変動の緩和と適応に対する熱帯林の貢献を最大化するためのイノベーション
サイドイベント|ブルーゾーン、サイドイベントルーム2


ITTOと森林研究・整備機構 森林総合研究所Forestry and Forest Products Research Institute: FFPRI)は、気候変動の緩和と適応における熱帯林の役割を強化するためのイノベーションを探るサイドイベントを開催します。

森林セクターは、持続可能な森林経営と気候変動対策を推進するイノベーション、新技術、クリエイティブなパートナーシップ(炭素会計ツール、アプリ、ドローン、木材追跡システムなど)によって進化を続けています。本サイドイベントでは、このような自然に基づく解決策を紹介し、さらなる取り込みを図ります。

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2024年11月13日

15:00-16:30(UTC+4)
フォレスト・パビリオン グランドオープン
ブルーゾーン


私たちの森林の多様な景観、文化、イノベーションを体験してみましょう。インタラクティブな展示、ディスカッション、ワークショップを通じて、気候変動に対して強靭な未来のために森林が不可欠なのはなぜなのか知ってください。ITTOとパートナーと共に、持続可能な変化のための自然に基づく解決策を積極的に支持していきましょう。フォレスト・パビリオンのプログラムはこちら(英語)をご覧ください。

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2024年11月14日

12:00(UTC+4)
アフリカおよび世界各国における国の植林・再植林プログラムの資金調達に関するラウンドテーブル・セッション
ヒルトン・バクー


このイベントは、コンゴ共和国森林経済省(英語)が主催するもので、エジプト開催のUNFCCC COP 27(英語)で発表された、アフリカにおける国家植林・森林再生プログラムに関するコンゴ共和国の取り組みをフォローアップし、このような取り組みの資金源やパートナーシップの活用について議論することを目的としています。

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2024年11月15日

17:30- 18:45 (UTC+4)
自然に基づく解決策(NbS)のための持続可能な森林管理
セミナー|ジャパン・パビリオン


持続可能な森林経営による気候変動の緩和と適応、特に自然に基づく解決策としての林業の活用と、山間部や沿岸部における災害リスク軽減に関する利点について、経験を紹介し、共有します。オンライン配信の詳細については、こちらをご覧ください。

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2024年11月18日

14:00 - 15:20 (UTC+4)
保全に基づく生産林管理の編成
セッション|インドネシアパビリオン


ジェニファー・コンジェITTO事務局次長(森林経営)が、保全を中心にした生産林経営のアプローチ開発に関するセッションでプレゼンテーションを行います。

16:15 - 17:00 (UTC+4)
規制とその先 - 機会と課題
サイドイベント|ISOパビリオン


このサイドイベントでは、森林破壊のリスクを最小化することに焦点を当てたEUDRのような環境規制がもたらす状況を多面的に考え、それにまつわる機会と課題を探ります。ITTOのジェニファー・コンジェもパネルに参加し、規制が持続可能な慣行、貿易、気候変動への取り組みにどのような影響を与えるかを考えます。ディスカッションでは、コンプライアンスに関する革新的なアプローチ、国際協力の役割、規制の枠組みと実際的な実施とのバランス、認証などのツールがどのように潜在的な課題を解決し、新たな機会を生み出すことができるかに焦点を当てます。本イベントへの参加者は、規制がもたらす状況と地球環境の持続可能性に及ぼす影響について理解を深めることができます。

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2024年11月19日

17:00-18:00(UTC+4)
バクー、ベレン、そしてその先へ: 森林
WTOパビリオン、グリーンゾーン


気候変動の緩和と適応における森林の役割は、グラスゴーで開催されたCOP26以降、また森林・気候リーダーズ・パートナーシップ(Forest and Climate Leaders Partnership)の策定以降、その認知度を高めています。本イベントでは、バクー、ベレン、そしてそれ以降の締約国会議(COPs)での森林に関する議論の方向性について議論します。また、森林が生物多様性による恩恵を増やし、安全で高賃金の仕事を提供し、地域コミュニティに活気を与え所得を多様化し、建築環境の脱炭素化を支えている事例を提示します。さらに、森林破壊を食い止め、世界的な気候変動目標を達成するためのグローバルな協力の課題と機会も紹介します。

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2024年11月20日

9:00 - 18:00(UTC+4)
気候変動の緩和と適応のための持続可能な森林に基づくバイオエコノミーの日
ブルーゾーン


ITTOは、FAOおよび日本政府とともに、気候変動の緩和と適応の取り組みにおける森林の役割を強調する特別な1日をリードします。森林は気候関連のストレス要因から圧力を受けており、森林に由来する製品への世界的な需要は拡大しています。持続可能な森林に基づくバイオエコノミーが実現されれば、パリ協定の評価の場であるグローバル・ストックテイクの第1回目で確認された「2030年までに森林減少と森林劣化を食い止め、好転させるための取り組みの強化」を後押しし、同時に持続可能な開発(SDGs)と世界森林目標(GFGs)(SDGs and the Global Forest Goals)(英語)の達成に貢献することができます。森林に関する協調パートナーシップ(Collaborative Partnership on Forests: CPF)(英語)は、これらの森林関連の目標達成に向けた進歩を加速させ、気候変動の緩和と適応を含む森林とその物やサービスの潜在力を最大限に引き出すことができるよう支援するために、共同で取り組んでいます。CPFがフォレスト・パビリオンで実施する本イベントでは、持続可能な木材に基づくバリューチェーンに関する連携を強化し、建築セクターを含め、森林炭素の利益を拡大するために長寿命の伐採木材製品の利用拡大を奨励することで、持続可能な森林に基づくバイオエコノミーへの移行を支援する様々な取り組みが行われています。また、CPFのメンバーやパートナーは、カーボンニュートラル・エコノミーへの移行を支援するため、林産物データの透明性を高め、炭素会計の能力を構築する国々を支援し、林産物のバリューチェーンにおける新たな投資やイノベーションを広めています。参加者は、政府、NGO、民間部門の代表者、学界、先住民族、若者、その他の関係者が、森林に基づくバイオエコノミーの多面的な可能性の実現に向けて―特に気候変動に関する重要な役割に焦点を当てつつ、世界、地域、国家レベルでどのように行動を起こしているかを知ることもできます。

11:25 - 12:35(UTC+4)
気候変動対策のための林産物バリューチェーンにおける資金調達と投資
セッション3|メインステージ、フォレストパビリオン(SDGsパビリオン内)、ブルーゾーン


COP29における気候資金に関する幅広い議論の中で、本セッションでは、民間セクターを含む新たな投資を動員することが、どのように持続可能な森林に基づくバイオエコノミーの発展を支援し、カーボンニュートラル・エコノミーへの移行を加速できるかを探ります。 また、参加者は、気候変動対策のための林産物のバリューチェーンの革新を可能にし、その規模を拡大するために、民間セクターとその他の利害関係者とのパートナーシップを活用する機会についても議論します。持続可能性、効率性、付加価値を向上させ、気候変動緩和・適応行動との関連性を明確にした林産物のバリューチェーンへの投資を促進する、現場での解決策を例として紹介します。

15:00(UTC+4)
フォレスト・トーク:民間セクターの活用と関与 
ソーシャルメディア・ステージ、フォレストパビリオン(SDGsパビリオン内)、ブルーゾーン


本セッションでは、民間セクターの参加により、森林に基づくバイオエコノミーを支援するための資金に関するイノベーションがどのように可能になるかを紹介する機会を提供します。

15:00(UTC+4)
包括的な森林 - 炭素吸収源、森林減少回避を超えて
サイドイベントルーム2(ブルーゾーン)

本イベントでは、森林セクターが炭素削減目標を達成し、エネルギー転換をサポートするとともに、持続可能性を維持し、生物多様性、適切な労働環境、そして地域社会のウェルビーイングを促進する方法を紹介します。ジェニファー・コンジェITTO事務局次長(森林経営)がイベントに参加し、森林セクターが地球規模の気候緩和および適応への取り組みをはじめとして、持続可能性へ多面的に貢献する様子を示すITTOの事例を発表します。
 

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詳細については rfm@itto.int までご連絡ください。