ITTO事務局長、横浜市会にて演説

2007年12月20日

横浜市会議員を前に演説するゼ・メカ氏

横浜市会の要請により、エマヌエル・ゼ・メカITTO事務局長は本日、同会特別招集会議にて演説を行った。横浜市はITTOが活動を開始した1986年以来、ITTO本部の受入先となっている。ゼ・メカ氏は横浜市及びその市民の20年以上にわたる支援に感謝を述べ、ITTOが持続可能な熱帯林経営の新たな課題に取り組む上で今後も引き続き支援を賜れるよう市に要請した。ゼ・メカ事務局長は気候変動、貧困、違法伐採、生物多様性などITTOが取り組む主要な問題はすべて相互に関連していること、そしてこれらの問題に対処するための戦略にはITTOが発足以来推進してきた持続可能な森林経営の概念に具現されているような全体的アプローチが必要であることを強調した。同氏はまた、こうした問題に対処する上での環境教育の重要性を強調し、横浜市の子どもたち(外国の子どもたちを招くことで国際理解を推進することができる)に環境教育を行う上で熱帯林が直面している重要な問題についてITTOが情報を提供することを申し出た。


ゼ・メカ氏は2008年春に横浜で開催を予定している気候変動緩和における持続可能な熱帯林経営の役割に関するITTO主催の国際会議の計画について紹介した。インドネシア・バリで開催された気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)の第13回締約国会議(COP13)から戻ったばかりの同氏は、熱帯林からの温室効果ガス排出を削減するためのITTOによる活動策定の一助となるこの取組の重要性を強調した。ゼ・メカ氏は市民教育などの分野においてITTOと横浜市が一層協力を強化すること、持続可能な熱帯林経営は人類にとって重大な影響を持つ問題である気候変動との戦いに貢献するであろうことを述べた。


ゼ・メカ氏はまた横浜市が2008年4月に開催される第4回国際アフリカ開発会議(TICAD IV)の開催地に選ばれたことに祝福を述べた。このイベントもまた気候変動の問題を優先議題に上げており、ITTOも積極的な参加を予定している。